【香港】改定版の輸出信頼感指数、1~3月は47.4[経済]

香港貿易発展局(HKTDC)は3月27日、2024年第1四半期(1~3月)の香港輸出信頼感先行き判断指数が47.4だったと発表した。これまで四半期ごとに発表していた輸出指数の算出方法を見直した改定版で、輸出企業の景況感を示す新たな指数となる。

貿易発展局が輸出企業500社を対象に「販売・新規受注」や輸出製品の価格を示す「貿易価値」のほか、「コスト」「調達」「在庫」の計5項目における現状と先行きの判断を調査し、輸出信頼感指数を算出した。指数が50を上回れば「楽観」、下回れば「悲観」を示す。

項目別の先行き判断指数では「販売・新規受注」が49.9と楽観圏に迫った。貿易発展局は、今年第2四半期(4~6月)に中国本土からの受注が増加する可能性が高まっていることなどが背景にあるとして「輸出企業の展望の明るさを反映した結果」と指摘した。「貿易価値」(48.4)、「調達」(45.3)も40を超えた。

主要6業種別の先行き判断指数では「電子製品」が50.2で最高。「時計」は45.6、「生産設備・素材」は44.7、「衣類」は42.9。「玩具」は37.2、「宝飾品」は35.8だった。

主要市場別の先行き判断指数は中国本土向けが52.6。米国向けは47.1、欧州連合(EU)向けは46.1、東南アジア諸国連合(ASEAN)向けは42.0。日本向けは36.1にとどまった。

調査対象企業に向こう1年の課題について尋ねたところ、全体の83.3%が「海外の経済が減速または景気が後退するリスク」を挙げた。以下、「輸送コストの上昇」が63.2%、「地政学的なサプライチェーン(供給網)や生産・調達への影響」が58.8%で続いた。

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