【インド】おたふくかぜが各地で流行、日本人感染例も[社会]

在インド日本大使館が、おたふくかぜへの警戒を呼びかけている。インド各地で流行し、北部デリーでも日本人の感染例が複数確認されているという。

大使館によると、西部マハラシュトラ州、南部のテランガナ州、アンドラプラデシュ州、ケララ州、タミルナド州、北東部アルナチャルプラデシュ州など、国内各地で流行しているもようで、北部にも拡大しつつある。

おたふくかぜは、ムンプスウイルスが飛沫(ひまつ)感染か、接触感染することで引き起こされる病気。2~3週間の潜伏期間後、唾液をつくる耳下腺(じかせん)、顎下腺(がくかせん)が腫れて痛み、熱が出る。特効薬はなく、解熱鎮痛薬を使いつつ、感染拡大を防ぐため外出を控え、安静を保つことが必要だ。ほとんどの場合、1~2週間で回復するが、まれに難聴や不妊症の後遺症が残ることがあるという。

感染力が強く、日本もインドもおたふくかぜワクチンは定期接種に入っていないため、過去に感染していない場合、子どもも大人も感染するリスクがある。

予防には、計2回のワクチン接種が大切。インド国内はMMR(麻しん=はしか、おたふくかぜ、風しん)3種混合ワクチンが利用可能で、接種に関し、医療機関に相談することを呼びかけている。

日本からインド旅行や出張を予定している場合は、おたふくかぜワクチン接種に関し、かかりつけ医などで渡航前に相談するよう、促している。

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