紅こうじ県内入院1人 金沢の60代女性、既に退院

  ●全国で157人入院

 小林製薬の「紅こうじ」を使ったサプリメントを摂取した金沢市の60代女性が、腎機能の低下により入院していたことが1日、分かった。石川県内で健康被害が疑われる入院者が確認されたのは初めて。厚生労働省によると、小林製薬は3月31日時点の全国の入院者が157人としており、今後も被害が広がる恐れがある。

  ●県内で初確認

 金沢市によると、60代女性は、サプリを摂取した後、動けない、歩けない、吐き気などの症状が現れ、今年1月中旬から10日間ほど入院した。現在は退院して治療を続けており、症状は改善しているという。女性は小林製薬に自身の症状などを伝えた上で、金沢市保健所にも連絡した。

 同市保健所には、3月29日から1日にかけ、この女性を含む男女3人から新たに健康被害の相談があった。県や金沢市に寄せられた健康被害の訴えは計12件となった。

 一時入院した60代女性以外の11人は、頭痛やけん怠感、むくみ、発熱などの症状が出ており、医療機関を受診したり、摂取をやめたりした。

 厚労省によると、小林製薬に寄せられた相談件数は約2万2千件で、国のコールセンターには31日までに1500件超の相談があった。

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