新潟県境に新トンネル 朝日町、国道8号 国交省、今年度に着手

 国土交通省は今年度、富山、新潟県境の国道8号で、新トンネルを含む山側バイパス整備に着手する。朝日町横尾―同宮崎の3.6キロ区間で、新たな道路を設け、災害リスクの軽減を図る。1日に発表した今年度予算の公共事業費配分(箇所付け)で、事業費として5千万円を配分した。

 同区間にある城山トンネル(延長1.3キロ)、横尾トンネル(同0.2キロ)はともに老朽化が進み、幅員も狭い。能登半島地震でも土砂崩れによる山間部の狭い道路の通行止めが課題となっており、同様のリスクを抱えることから緊急的に新道の整備が必要と判断した。

 新年度は地質調査や設計を行う。現在の計画では新たにトンネル1本を作り、新たな道に切り替える方針としている。

 国交省は今年度、黒部川の浦山地区で治水対策の強化に乗り出す。近年、全国で頻発する豪雨に備え、河岸の浸食対策を進める。事業費として1億9500万円が配分された。箇所付けでは富山県全体で、直轄事業319億8300万円、補助事業523億3400万円が割り当てられた。

  ●氷見・城端線 交付金1億8400万円

 JR氷見線・城端線の再構築に向けた事業について、社会資本整備総合交付金として1億8400万円が交付されることが決まった。

  ●「災害時の輸送路に」 新田知事

 国交省が富山、新潟県境の国道8号で山側バイパス整備の新規事業化を決定したことを受け、富山県の新田八朗知事は1日、「信頼性の高い道路ネットワークの構築だけでなく、大規模災害時の緊急輸送路としての機能確保にも寄与すると期待する」とのコメントを出した。

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