高校生向け奨学金、申請過去最多 あしなが育英会、資金足りず

 病気や災害、自殺で親を亡くした生徒らに奨学金を給付する「あしなが育英会」に対し、2024年春に高校入学する生徒からの奨学金申請が過去最多の1800人に上ったことが2日までに分かった。ただ、資金不足のため採用できたのは815人にとどまり、採用率は過去最低の45.3%だった。

 担当者は「物価高騰や新型コロナウイルス禍で家庭の収入が減少したため」と分析している。

 育英会によると、月3万円が給付される高校奨学金は、家計状況などを書類選考して採用を決める。申請者の保護者が亡くなっていなくても、病気で働けないケースなどは対象となる。

 育英会は、今後も不採用の割合が高止まりする恐れがあるとして、寄付の呼びかけに力を入れる。今月20日から奨学生らが全国の街頭などで募金活動を実施する予定で、オープニングセレモニーを13日に東京のJR新宿駅南口前で開く。

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