大阪府ら/高師浜線(羽衣駅~伽羅橋駅間)高架化完成、関係者集め式典開く

大阪府と大阪府高石市、南海電気鉄道が進めてきた「南海本線・高師浜線(高石市)連続立体交差化事業」のうち高師浜線羽衣駅~伽羅橋駅間(約1キロ)の高架工事が完成し、6日から同線(羽衣駅~高師浜駅)で電車の運行を約3年ぶりに再開する。これに先立ち3月30日に羽衣駅で完成式典を関係者を集め開いた。本線と高師浜線の高架事業関係者がくす玉を開き、完成を祝った。
式典で大阪府の谷口友英都市整備部長は「南海本線の立体化工事に続き、高師浜線の工事に2021年に着手した。工事期間中、バスで電車の運行を代行することで、5年かかるところを3年に短縮できた。羽衣駅前再開発などのまちづくりが進む。高架化とともに地域の発展につながると期待する」、畑中政昭市長は「30年以上かかった700億円超の一大プロジェクトが大きな節目を迎えた。事業に携わられた方々に感謝する。愛着を感じてもらえる駅周辺整備を進めていく」とあいさつ。南海電気鉄道の梶谷知志常務執行役員鉄道事業本部長も「長年、高架事業に協力いただき感謝する。踏切の解消とまちの一体化、沿線の活性化のために事業を進めてきた」と語った。
高架工事は05年に着手。本線の羽衣駅北側から高石駅南側までの約3・1キロは、16年5月に下り線(関西空港・和歌山市行き)を高架に切り替え、上り線(難波行き)は21年5月に高架化した。続いて高師浜線の工事(施工・前田建設・南海辰村建設JV)を進めていた。
今後、高架下の整備や高架沿いの側道整備工事を進めていく。

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