「頭にあった」目標はクリア 西村優菜は一時帰国してメジャーへ

西村優菜は最終日は裏街道でプレーした(撮影/田辺安啓(JJ))

◇米国女子◇フォード選手権 presented by KCC 最終日(31日)◇セヴィールG&CC (アリゾナ州)◇6734yd(パー72)

コースは早朝から雨に打たれたにもかかわらず、プリファードライのローカルルールはこの日適用されなかった。湿ったフェアウェイではボールが転がらない。「(距離が)長かったです。ウッドを持つ回数が多くて。(ボールに)泥も付いて難しかった」。大嫌いな寒さにも苦しんだ日曜日は「70」。西村優菜は苦労しながら4ラウンドでアンダーパーを並べた。

アリゾナ州の広大なコースは、試合前から自分に不向きと考えていた。通算11アンダーの35位フィニッシュには「チャンスが少ない中で耐えられた。取りこぼしもいくつかあったので悔しいところもあります。もうちょっと獲れたところと、精いっぱいやったところがトントンという感じ」という評価。最終日は100%、4日間を通じて87.5%(49/56)というフェアウェイキープからスコアを動かしても満足しなかった。

ちょっとおやすみするでー(撮影/田辺安啓(JJ))

「自分ではUSオープンのことがずっと頭にあった」と明かす。5月30日(木)開幕のメジャー第2戦「全米女子オープン」(ペンシルベニア州ランカスターCC)の出場権獲得となる条件のひとつが、4月3日(水)時点での世界ランキング上位75位入り。西村は前週73位で、ホールアウト時点では“確定”に至る好成績を残せなかった。

「そこを思うと悔しいけれど、良かったところもあるので日本に帰って“シェブロン”に合わせられるように頑張りたい」。気持ちを切り替えてコースを去ったが、翌日発表の最新ランクで73位をキープし、出場資格を手にした。

次週3日開幕の「Tモバイル マッチプレー」(ネバダ州シャドークリークGC)をスキップして一時帰国し、4月のメジャー初戦「シェブロン選手権」(テキサス州ザ・クラブatカールストン・ウッズ)に備える予定。「ワンちゃん(愛犬)に会えるのが楽しみ」と短いオフで英気を養って再渡米する。(アリゾナ州ギルバート/桂川洋一)

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