少子化対策法案、審議入り 野党「子育て増税」批判

衆院本会議で趣旨説明する加藤こども政策相=2日午後

 児童手当の拡充などを柱とした少子化対策関連法案は2日の衆院本会議で審議入りした。対策の財源を確保するため公的医療保険料に上乗せして徴収する「子ども・子育て支援金」制度を2026年4月に創設する。今国会での成立を目指す。対策には今後3年間に年最大3兆6千億円の財源が必要となり、社会保障の歳出削減や支援金などで賄う。野党は支援金制度を「事実上の子育て増税だ」と批判している。

 加藤鮎子こども政策担当相は法案に関し「社会全体の意識を変え、安心して子どもを産み育てることができる社会の実現を目指す」と述べた。岸田文雄首相も出席した。

 政府は支援金の月平均の負担額を医療保険別に試算。保険料を払っている被保険者1人当たりで26年度は月200~550円、制度が確立する28年度は月350~950円となる見通し。26年度から徴収し始め、負担額は毎年上がり、28年度に満額となる。実際の負担額は所得などに応じて異なる。

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