新年度スタート 各地で辞令交付式 新採職員、期待胸に 茨城

県の入庁式で宣誓する新採職員代表の塚田芽久さん(左)と鮏川友一さん(中央)=県庁

新年度がスタートした1日、茨城県や茨城県警、各市町村、企業などで新規採用者への辞令交付式や新組織の発足式が開かれた。期待を胸に新たな一歩を踏み出した社会人らは引き締まった表情で式に臨み、首長などから「積極的に挑戦を」とエールが送られた。 

■最多330人入庁 知事「挑戦を」 県庁

過去最多330人が入庁した県庁では、新採職員が辞令交付式に臨み、県勢発展の思いを胸にスタートを切った。入庁したのは18~56歳で、男性161人、女性169人。女性の割合は51.2%となり2013年度以降で最も高くなった。

式では、女性活躍・県民協働課に配属された鮏川友一さん(22)=土浦市出身=と観光誘客課配属の塚田芽久さん(22)=大子町出身=が新採職員代表で登壇。「全体の奉仕者として、誠実かつ公正に職務を執行する」と宣誓した。

大井川和彦知事は「県民や地域にとって何が大事なのか、本質を見極めてほしい」と強調。仕事のポイントに「挑戦」「スピード」「選択と集中」を挙げ、「新たなチャレンジを積極的に行って羽ばたいてほしい」と期待を寄せた。

塚田さんは「韓国語の特技を生かして観光行政に携わっていきたい」と抱負を語った。

■「安全安心」へ 4課室を新設 県警

県警本部では、新設部署発足式が行われた。先月27日付で新たに四つの部署が新設され、一瀬圭一本部長は「安全安心を実感できる茨城の確立に寄与することを期待している」と訓示した。

刑事部は組織犯罪対策課を1課と2課に分け、1課が暴力団やニセ電話詐欺対策、特殊詐欺などを行う犯罪グループの解明を担う。2課は薬物銃器対策課と国際捜査課を統合した。

発足式では、組織犯罪対策2課の菅原一記課長が「外国人犯罪組織の捜査と組織的な薬物銃器事犯捜査を、より緊密かつ柔軟に連携する」と決意表明した。

生活安全部内にはサイバー企画課とサイバー捜査課を新設。インターネットを使った不正送金事件の犯罪捜査支援や人材育成などの体制を強化した。

警備部警備課には、要人警護や大規模警備のレベル向上のため警衛警護室を設置した。

■「政策提言を」 市長33人激励 水戸市

水戸市の辞令交付式では、新規採用され市長部局に配属される33人に、高橋靖市長から辞令が手渡された。

式典で高橋市長は「出るくいはどんどん引っ張り上げる。若い感性、価値観で政策提言をしてほしい」と激励。その後、デジタルイノベーション課配属の鶴見奈々さん(27)が新採職員を代表して辞令を受け取り、「市民の皆さんに、水戸に住んでいて良かったと思ってもらえる仕事をしたい」と抱負を語った。

新卒で建築課配属の船木俊吾さん(23)は「自分の名前を覚えてもらえるよう仕事に励みたい」と語った。

同市の本年度採用人数は、定年延長の影響で昨年よりも20人少ない50人だった。

新設部署の発足式で決意表明する組織犯罪対策2課の菅原一記課長=県警本部
新規採用職員代表で高橋靖市長から辞令を受け取る鶴見奈々さん=水戸市役所

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