将来性と知性の新弟子 元白鵬の弟子、聖白鵬

新序出世披露に臨む聖白鵬(左から2人目)=3月14日、エディオンアリーナ大阪

 豊かな将来性に知性も兼ね備えた新弟子が3月の春場所でデビューした。モンゴル出身の聖白鵬は同大神学部卒業。昨年に宮城野部屋へ入門した23歳の有望株は新序一番出世を果たし「うれしい。ようやく第一歩を踏み出せたのでこれからが本番」と笑みを浮かべた。

 192センチの長身で少年時代はバスケットボールに励んだ。曽祖父と父はモンゴル相撲の元横綱。曽祖父は、同じく元横綱だった宮城野親方(元横綱白鵬)の父ムンフバトさんを指導したという。そして聖白鵬の父がムンフバトさんに教えられたという縁がある。

 サラブレッドは横綱白鵬に憧れ、力士を志した。2017年に強豪の鳥取城北高へ留学し、同大でも相撲を続けた。稽古に並行して世界中の宗教を学び、中でもチベット仏教を深く研究。「宗教は人の考え方やルーツを知る上でも役に立つ。奥深くて面白かった」と魅力を語った。

 暴力問題による宮城野部屋の当面閉鎖で4月からは伊勢ケ浜部屋に転籍したが、意欲は変わらない。「正々堂々と勝負できる力士になりたい」との思いで歩んでいく。

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