『キン肉マン』新技誕生には“盟友”の協力が不可欠? 編み出された必殺技の変遷

7月から放送されるアニメ『キン肉マン』完璧超人始祖編【画像:(C)ゆでたまご/集英社・キン肉マン製作委員会】

新技誕生に欠かせないことはテリーマンの協力!?

2024年にアニメ『キン肉マン』完璧超人始祖編が放送されることが決まり、前作から18年ぶりとなる新シリーズにファンを中心に期待の声があがっている。原作は1979年から『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載が始まった漫画『キン肉マン』(作:ゆでたまご)で、現在も『週刊プレイボーイ』(集英社)、『週プレNEWS』(集英社)に籍を移して連載を継続している。そんな『キン肉マン』の魅力の1つに、超人が放つ必殺技がある。特に主人公・キン肉スグルは相手に必殺技が破られるたびに新たな技を生み出し、勝負をあきらめない姿を読者に見せた。そこで今回は、スグルの必殺技の変遷を振り返ってみよう。

最初に紹介する必殺技は「キン肉バスター」。この技はコミックス5巻「7秒フォールの巻」で、師匠プリンス・カメハメのもとで修行して習得した「48の殺人技」の1つだ。コミックス9巻で対戦したウォーズマンとの戦いで初披露され、その後もステカセキングや、アトランティスなどを仕留めている。

しかし「キン肉バスター」はコミックス12巻で7人の悪魔超人のリーダー・バッファローマンによって破られてしまう。彼は数字の6をひっくり返すと9になるという理屈で技をひっくり返し、逆に「キン肉バスター」をスグルに放つ。最終的には、再び技をひっくり返したスグルの「キン肉バスター」でバッファローマンから勝利を収めた。

「キン肉バスター」が完全に破られたのはコミックス16巻に掲載されたアシュラマンとの一戦。「キン肉バスター」でリングにたたきつけようとした瞬間、6本の腕を器用に使ってアシュラマンは激突を回避する。完全に「キン肉バスター」を封じられたスグルだったが、最後は揉み合いながら偶然放った「変形ツームストン・ドライバー」でアシュラマンに勝利。この技が、後の「キン肉ドライバー」の原型になる。

アシュラマン戦後、山奥の練習場にこもったスグルは盟友・テリーマンの力も借りて、大木や大きなイノシシを相手に特訓をおこない、新必殺技「キン肉ドライバー」を完成させた。その勢いのまま望んだ悪魔将軍戦では「キン肉ドライバー」を放とうと試みるものの、悪魔将軍の強さの前に苦戦。最後は味方となったバッファローマンの力を借りて技を完成させ、悪魔将軍から勝利する。

しかし「キン肉ドライバー」も永遠の必殺技とはならず、コミックス29巻でキン肉マン ゼブラによって破られてしまう。それでもスグルの心は折れず、新技「未完成マッスル・スパーク」によってゼブラを倒す。この技は、キン肉大神殿にあるフィニッシュ・ホールドの壁画に描かれているものの1つだった。

コミックス31巻で、スグルは兄・アタルが放った「アタル版マッスル・スパーク」の情報と合わせて、「マッスルスパーク」を完成させようと特訓をおこなう。ここでもテリーマンはスグルの新技習得に力を貸し、その後に完成した「完璧マッスル・スパーク」はコミックス32巻のサタンクロス戦で披露され、勝利を収めた。

本記事では、漫画『キン肉マン』の主人公・キン肉スグルの必殺技の変遷について振り返った。必殺技誕生の裏には常にテリーマンが存在していたというのが印象深い。テリーマンなくして、スグルの必殺技が生まれていなかったといっても過言ではないだろう。カキMONO.1

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