花總まり&谷原章介 etc.出演 舞台『銀行強盗にあって 妻が縮んでしまった事件』上演中

花總まり、谷原章介、栗原秀雄etc.出演の舞台『銀行強盗にあって 妻が縮んでしまった事件』が好評上演中だ。

2010年(日本では2013年)に出版されるやかつて無い独創的な世界観が大きな話題となったカナダの小説「銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件」。一見、突飛に思える“妻が縮む”や“夫が雪だるまになる”“老いた母が98人に分裂する”などのファンタスティックな設定が、現実社会の様々な事象のメタファ(暗喩)となっており、読み解こうとすればする程さまざまな解釈を呼んだ。
そんな“舞台化不可能”とも言えるファンタジー小説を、演劇界の名匠G2が10年の構想を経て世界初の舞台化。
主演は「エリザベート」「マリー・アントワネット」などでタイトルロールを務めた日本のミュージカル界のトップ・花總まりと俳優のみならず司会としても絶大な支持を得る谷原章介。初共演となる“美しい夫婦”二人が日常のすれ違いやもどかしさ、そして「事件」から起きる夫婦関係の変化を丁寧に紡ぎます。更に、花總まりは物語の中で歌唱も。

キャストがゆっくりとエモーショナルに登場、すぐにスクリーンにタイトルロール。夫(谷原章介)のモノローグ、妻であるステイシー(花總まり)が銀行で強盗に遭遇した話をする。その様子、強盗始め、登場人物たちの服装、特に強盗(平埜生成)、全身赤!派手な身なり。「今持っている物の中で最も思い入れのある物を差し出せ」。

大切なものは人それぞれ、時計、古い写真など、その持ち主から見れば大事なものかもしれないが、赤の他人から見れば…。銀行なのにお金じゃないところが風変わりな設定。「私はあなた達の魂の51%を手にした。それによりあなた達の身に奇妙な出来事が起きる。
自ら魂の51%を回復しない限り、命を落とすことになるだろう」。”自ら”、自分の力で、である。半分以上の魂を取られてしまった13人には奇妙なことが次々と。

目に見える被害に遭遇しなかったステイシーは自分が少しずつ縮み始めていることに気づく。夫は気のせいだと笑うが、縮んでいくペースを計算し、驚愕の”将来”がわかってしまう。自らも被害にあった刑事(栗原英雄)は被害者たちを集めるも解決のきっかけすら掴めない。ステイシー以外の被害者、年老いた母親が分裂したり、ライオンのタトゥーが抜け出したり、シュールな予測不能な状況が次々と。この先どうなるのか?というのが物語の流れ。

冒頭の銀行強盗のシーンでは夫役の谷原章介がその様子を撮影、それがスクリーンに映し出されるのだが、より客観的な印象に。また、パペット、デイビッドの年老いた母親は98人に分裂するところは最初は同じ扮装のキャストが登場し、それからパペット、これがよりシュールな雰囲気を作り出す。また、ステイシーの幼い息子、こちらもパペット、大きい青い目が印象的、2人がかりで操作する。そしてステイシーは縮む、それもかなり、そこの表現が秀逸。

51%の魂、残りは49%。ステイシーと夫との関係、大切なもの、ユニークな世界観、刺さるセリフも多い。ステイシーと夫と子供、よくある家族、一見、特に問題なさそうな感じだが、ステイシーが縮んでいく、最初はそんなはずはない、と妻の状況を気に留めていなかった。夫婦間の会話、やりとり、その他、母親が分裂する夫婦、最初妻は介護が大変なことを口にするし、夫が雪だるまになる妻は夫が溶けないようにある行動に出るetc.と突拍子もないように見えるが、そこから見える景色、感情、解釈は人それぞれだが、ふと立ち止まって考えさせられる。不思議でシュールでシニカルな大人の寓話、公演は東京、大阪、名古屋と巡演。アンサンブル陣のダンス、身体能力の高さを見せ、花總まりが歌唱、エンタメ性も高い作品。

あらすじ
その日その銀行には、13人の人々がいた。
突如現れた風変わりな強盗(平埜生成)は
天井に向けて一発の銃弾を放つと、こう言った。
「今持っている物の中で最も思い入れのある物を差し出せ」
先頭に立っていた男が100ドル札を出すと、
強盗はそれを破らせ再び口を開いた。
「言葉の意味をよく考えろ。最も大切な物を差し出すんだ」
13人それぞれが思い出の品を渡すと、強盗はこう告げ、姿を消した。
「私はあなた達の魂の51%を手にした。それによりあなた達の身に奇妙な出来事が起きる。
自ら魂の51%を回復しない限り、命を落とすことになるだろう」

かくして13人の被害者達に信じられないような出来事が起きる。
デイビッドの年老いた母親は98人に分裂し、
ドーン(入山法子)は足首に彫ったライオンのタトゥーが体から抜け出し、
24時間追い回されるハメに遭い、
ジェニファーは自宅の居間で神と遭遇した…。
自らも被害にあった刑事(栗原英雄)は被害者達を集めるが、
解決の糸口は見つからず、新たな“不思議”が起き続ける。
目に見えた被害に見舞われていなかったステイシー(花總まり)だったが、
ある晩、自分が少しずつ縮み始めていることに気づく。
夫(谷原章介)は気のせいだと笑うが、縮んでいくペースを計算し、彼女は知る。
八日後には自分が消えてしまうことを――。
それにより、すれ違いの続いていた夫婦関係が変化、
やがて奇跡が訪れる――。

概要
舞台『銀行強盗にあって妻が縮んでしまった事件』
日程・会場
東京
2024年4月1日(月)~4月14日(日) 日本青年館ホール
大阪
2024年4月20日(土)~21日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール
名古屋
2024年4月26日(金)〜28日(日) 御園座

出演
花總まり 谷原章介
平埜生成 入山法子 栗原英雄
中山祐一朗 吉本菜穂子 幸田尚子 楢木和也 西山友貴 吉﨑裕哉 山口将太朗 山根海音 黒田勇 須﨑汐理

スタッフ
原作 アンドリュー・カウフマン
脚本 / 演出 G2
主催 TBS / ローソンエンタテインメント

コピーライト
Copyright © 2010 by Andrew Kaufman
Used by permission of The Rights Factory Inc. through Japan UNI Agency, Inc., Tokyo

公式HP:https://www.thetinywife.com

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