5年ぶり、響いた「おお 埼玉」 県、さいたま市が入庁式 「埼玉に恩返しを」新社会人らが意気込み

新職員に辞令を交付する大野元裕知事(左)=1日、埼玉県さいたま市浦和区

 新年度を迎えた1日、埼玉県内の自治体や企業で入庁式や入社式が行われた。

 県は、2024年度の新規採用職員の就任式をさいたま市浦和区の埼玉会館で開催した。23年度の途中で採用された職員を含め372人の新職員が出席し、大野元裕知事は「ようこそ県庁へ」と呼びかけ辞令を交付した。式典ではコロナ禍を経て約5年ぶりに県歌が斉唱された。

 大野知事は「今日から皆さんは埼玉県の未来を築く一員で、心強い。日本をここ(県)から明るくしていきたい」とあいさつ。「県庁の業務は前例踏襲が少なくないが、これからはマニュアルにないことを求められる」と激励した。

 代表して誓いの言葉を述べた県民広聴課の近藤彩海さん(22)は「デジタルトランスフォーメーション(DX)などの変化を受け入れつつ、県の魅力を県民や全国に広めていく。生まれ育った埼玉に恩返しをしていきたい」と述べた。

 さいたま市の入庁式は同市南区で行われ、新規採用職員447人のうち、医師や消防などを除く385人が出席した。新型コロナウイルス感染症の5類移行後初めての入庁式で、コロナ禍前と同規模で開催した。

 清水勇人市長は「盛大にお迎えできることをうれしく思う」と歓迎。「仕事への情熱を武器に、何事にも積極果敢に取り組んでいただきたい。一緒に頑張りましょう」と式辞を述べた。

 代表で辞令交付を受けた田村優歩さん(24)は市長公室へ配属される。「さいたま市の文化などを見て、何か役に立てたらと思っていた。市民の方が安全で豊かな生活を送れるように尽力していきたい」と語った。

 子ども未来局へ配属される吉田杏輔さん(22)は式典で「職員として常に問題意識を持ち、市民のため、進化を続けるさいたま市のために取り組んでいく」と決意表明した。「教育の質を担保しながら、先生方のサポートをしていきたい」と意気込みを語った。

清水勇人市長(左)に向かい、新規採用職員代表として決意表明を行った吉田杏輔さん=1日午前、埼玉県さいたま市南区の市文化センター

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