県内初、長瀬さん(山形九小4年)日本一 ご名算!そろばんコンクール

賞状とトロフィーを手にする長瀬陽愛さん=天童市荒谷

 「2023年全国そろばんコンクール」(日本珠算連盟など主催)の小学3年生の部で、山形九小4年(コンクール出場時は小学3年)の長瀬陽愛(ひより)さん(9)が1位に輝いた。同コンクールでの1位獲得は県内で初めて。段位認定試験で幾つもの県内最年少記録を打ち立ててきたスーパーキッズが、日本一という新たな称号を手にした。

 同コンクールは1977(昭和52)年から続く歴史ある大会で、毎年11月1日から12月20日の期間に、全国各地の珠算連盟が指定する会場で試験が行われる。23年は「小学1年生以下」から「50歳以上」までの12部門に全国1万4909人が参加し、掛け算、割り算、見取り暗算、見取り算の4種目(各300点満点)で得点を競った。

 小学3年生の部には2194人が参加し、長瀬さんと進藤優仁(まさひと)君(秋田県)が1190点でトップだった。各部門の1位獲得者は全国一決定審査に臨み、4種目(各50点満点、制限時間10分)で真の日本一を決める。長瀬さんは200点満点、計算時間5分26秒で、日本一の座をつかんだ。

 長瀬さんは珠算六段、暗算八段の腕前。幼稚園年中から天童市の平藤そろばん・あんざん教室に通い始め、当初週2回だった教室の回数を、1年前からは週4回に増やした。めきめきと実力を伸ばし、段位認定試験で県内最年少記録を塗り替えている。

 コンクールには幼稚園年長から出場しており、小学2年生の時に全国2位と悔しい思いをした。「1位を目指して頑張ったので、本当にうれしい」と受賞を喜ぶ長瀬さん。次の目標は7月に開催される全国あんざんコンクール。「3年生の時は全国5位だったので、あんざんでも日本一になりたい」と意気込む。

 教室を開いて46年になる武田芳子師範は「全国の壁は厚く、なかなか1位を取ることはできなかった。長年の夢がようやくかなった」と笑顔を見せ、教え子の頑張りをたたえた。

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