“国内初”のセミも…市内で生息の412種を収録「川口いきもの図鑑」発行 フルカラー52ページ、コラムも

川口市内で生息が確認された鳥類や昆虫類などを写真と共に紹介する「川口いきもの図鑑」

 埼玉県川口市はこのほど、市内で生息が確認された動物や鳥類、昆虫類など412種の情報をまとめた冊子「川口いきもの図鑑」を発行した。

 市内でよく見かける種や希少種、特定外来生物などの名前や特徴を写真と共に紹介。鳥類では国の天然記念物にも指定された大型のガン「ヒシクイ」や、カラスほどの大きさの「オオタカ」など、市内ではなかなか見かけることのない希少種や、昆虫では2016年に国内初の定着が市内で確認された外来種のセミ「タケオオツクツク」など、川口ならではの種も掲載している。

 写真は19年度から市民参加で行われている「川口いきもの調査」で報告のあった写真を多く掲載。外来種の脅威や対策、生物多様性について考えるコラムも掲載しており、温暖化や都市化をはじめとした環境の変化についても考察を深められる一冊となっている。市自然保護対策課担当者は「子どもたちが身近な自然と触れ合い、学ぶきっかけになり、自然環境や生命を大切にする心を育んでもらえれば」としている。

 B5判フルカラー52ページ、無料。5千部を市内公共施設などで配布、市立小中高校に設置するほか、市ホームページでもダウンロードできる。

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