犬連れて鑑賞 カーミースーブを見守る後の人間国宝 戦後復興に希望与えた沖展を写真で

[沖展2024 75th OKITEN EXHIBITION]

 沖展は、沖縄タイムス社の創立1周年事業として1949年7月に初めて開かれた。筆舌に尽くしがたい地上戦が繰り広げられ、郷土が灰じんと帰し、ぼうぜん自失となった県民に平和と芸術文化の復興を通して希望と元気を与えるために始まった。多くの会員、美術工芸ファン、県民に支えられ、今年、75回を迎えた。新進気鋭の作家が次々と作品を発表し、工芸部門から6人の会員が人間国宝に認定された。沖縄における美術工芸・文化の戦後史を象徴する沖展の歩みを写真で振り返る。ANA浦添アリーナで開催中の沖展は4月7日まで。(写真説明の敬称略)

第14回沖展で「カーミースーブ」を見守る金城次郎(左)=1962年3月、那覇市・壺屋小学校
春の訪れを告げる沖展が開幕。来場者の中には、愛犬を連れて作品と向き合う人も=1966年3月30日、那覇市・壺屋小学校
第15回沖展パレード。奇抜な衣装に沖展サバクイ音頭で盛り上げる沖展運営委員=1963年3月、那覇市の国際通り
沖展アンデパンダン展(無審査制)の様子。玉那覇正吉の作品を見る画家ら。左から島田寛平、玉那覇、大嶺政寛、金城安太郎=1953年、那覇高校
多くの美術ファンでにぎわう沖展。春休み中の子どもたちが、女性像をいろいろな角度から眺め感想を話し合った=1969年3月29日、那覇高校
第1回沖展での記念撮影。(前列左から)豊平良顕、大城皓也、名渡山愛順。(後列左から)安谷屋正義、安次嶺金正、山元恵一、玉那覇正吉、大嶺信一、金城安太郎、島田寛平、大嶺政寛=1949年7月2日、那覇市の崇元寺にあった沖縄タイムス本社

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