若狭勝氏 水原一平氏の発言が二転三転する理由を解説「自分を守るための防御のウソ」

若狭勝氏

元東京地検特捜部副部長で弁護士の若狭勝氏が1日夜、ユーチューブチャンネル「弁護士 若狭勝のニュース塾」を更新。ドジャース・大谷翔平投手の専属通訳を務めていた水原一平氏の発言が二転三転する理由を分析した。

違法なスポーツ賭博に関与したとしてドジャースを解雇された水原氏は、少なくとも6億8000万円を大谷の口座から送金したとされる。

また水原氏は当初、米スポーツ専門局「ESPN」の取材に対し、大谷が自分の借金を肩代わりするためパソコンにログインし、水原氏も立ち会いのもとで大谷が送金したと証言。しかし翌日には「大谷は何も知らなかった」と前言を撤回した。

「ウソの心理とかウソの見抜き方というのをこれまで研究を重ねてきた」という若狭氏は、発言が二転三転する水原氏について分析した。

水原氏は当初、大谷が「2度とこのようなことをしないのなら私(水原氏)を助ける」と言って送金したと発言。これに対し若狭氏は、水原氏にも大谷にも不利なことを具体的に話したため、「結構、信用性があるんじゃないかと最初は思いました」と指摘した。

しかし大谷が日本時間26日に開いた会見で、水原氏が「大谷が送金した」と発言する前に、大谷の代理人に「ある友人の肩代わりの借金として支払った」と話していたことを明かした。水原氏が〝友人の借金〟から〝自分の借金〟と発言を変えたことで、若狭氏は「少し合点がいった」という。

「ウソがウソを呼ぶということがよく言われます。〝ウソの上塗り〟とも言われますけれど、最初に言っていたごまかし、ウソをさらにまた変えて、またさらに違うウソとかごまかしをする場合っていうのは、今度はウソがですね、かなり程度が高まるというか、ウソがかなり強くなる。でっち上げのウソが具体的に、かなりなっていく傾向があるところなんです」

さらに若狭氏は水原氏について「自分を守るための防御のウソというのが非常に強い」と指摘。「違法賭博に関与していたってことになると、自分は通訳としてもクビになってしまうし大変なことだっていうんで、相当自分を守ろうとすることで、本能的にやっぱりウソをつかなきゃいけないというところに追い込まれていく」と解説した。

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