多様な学び 選べる社会に 吉田田さん、長崎でトークライブ 子の個性の尊重訴え

「多様な学びを子どもたちが選択できる社会の後押しを」と呼びかける吉田田さん=長崎市、光源寺

 大人がまずは活動を楽しみながら、子どもの個性を尊重した学びと安心して過ごせる場をつくり、自信や意欲を高めることを目指す取り組み「トーキョーコーヒー」の仕掛け人、吉田田タカシさん(ダダさん)=奈良県生駒市=のトークライブが3月30日、長崎市伊良林1丁目の光源寺であった。教育者やデザイナーなど多彩な顔を持つダダさんは「多様な学びを子どもたちが選択できる社会の後押しを」と呼びかけた。
 「トーキョーコーヒー」は「登校拒否」の文字の並びを変えたもの。不登校の児童生徒数が過去最多を更新する中、均質化する教育システムを塗り替え、子どもの個性を尊重した社会教育環境を推進しようと2022年8月に始めた。趣旨に賛同し、動画研修を受けた人が主宰者となって拠点を開き、今年3月末時点で全都道府県に362カ所ある。
 アートスクールを運営するダダさんは「教育と子育ての根幹は安心・自信(自己肯定感)と意欲(主体性)」と強調。「不登校は子どもの問題ではなく、大人の無理解」として、「自分は愛されている」「子どもは子どもらしくいればいい」と子どもが感じられる社会の必要性を説いた。
 トークライブは、ダダさんの理念やトーキョーコーヒーの活動趣旨を知ってもらおうと県内の主宰者4人が企画。約110人が参加した。

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