新入社員の門出 各地で入社式 個性生かした演出も

新社会人が希望を胸に一歩を踏み出しました。企業の入社式では大リーグのあの選手に、オリンピックの舞台となった場所など、それぞれの企業が個性を生かした演出で新入社員を迎えました。

日本航空の入社式に動画メッセージを寄せたのは…

ドジャース 大谷翔平選手:「JALグループのみなさん、大谷翔平です」

日本航空とサポート契約を結ぶ大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手です。晴れの舞台に臨む新入社員たちに向けてエールを送りました。

大谷翔平 選手:「お互いこれからも、新しい世界に向かって飛び続けて、どんな時も前向きに、明るく元気な未来を目指して頑張りましょう。大谷翔平でした」

さらに、東京オリンピック・パラリンピックで沸いたあの場所でも入社式が…

住宅設備メーカーリクシルの入社式が行われたのは、国立競技場です。リクシルの様々な製品が使われていることから、ことしの入社式の舞台となり、新入社員約430人が社会人という新たなフィールドに踏み出しました。

式典の後、新入社員たちは競技場の内部を見学し、環境や多様性に配慮されているという自社の製品を見て、これからの時代に求められる「働き方」への決意を新たにしていました。

新入社員:「不自由さだったり便利さだったりっていうのは人によって感じ方が違うと思うので、それぞれに対して便利だったり豊かなものっていうのを作っていけたらな、携わっていけたらなって思います」

リクシル 瀬戸社長兼CEO:「今の世の中で要求されている環境含めたサステナビリティ、それから人に対する配慮としての多様性への配慮、こういったものを感じてもらいたい」

豊島区の東京芸術劇場で開かれたのは、新たな都庁の職員を迎える入都式です。

小池知事:「今は変化の激しい時代ですね。スピード感を持ってどんどん挑戦していく姿勢があってこそ、時代の荒波を乗りこなすことができます」

今年度の新入職員は1909人で、コロナ禍を経て出席者全員が会場に集まるのは5年ぶりとなりました。

新入職員:「大学の入学式がなかった世代なので、初日から同期と顔合わせをすることができてとてもうれしい」「社会人生活初めてなので、まずは先輩などに教わりながら日々勉強しながら頑張っていこうと思う」

東京商工会議所が行った調査によりますと、今年の新入社員について、見込んでいた内定者数が5割を下回った企業が41.5%で、去年より8.5%増えました。そして、そもそも内定者がいなかったという企業も16%もありました。また、計画通りや、それ以上に内定者数を確保できた企業は14.5%ありますが、去年からほぼ横這いとなりました。つまり、「売り手市場」が続いていて、企業が新卒採用に苦戦していることを表しています。

ただ、企業にとって採用も大変ですが採用した後も苦労があるようです。厚生労働省によりますと、大学新卒の3年以内の離職率は32.3%で、約3人に1人が辞めているということなんです。その理由を見てみると、最も多かったのが、「労働時間などの条件が良くなかった」で、次いで「人間関係が良くなかった」が26.9%でした。この人間関係でいいますと新卒1年目の理由では最も多くなっています。職場の人間関係については、こんな調査結果もあります。職場で本音を話せる相手がいるかを聞いたところ、「誰もいない」が50.8%で、半数を超えました。

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