シャオミ株16%急伸、初のEVが人気 大幅赤字の試算も

[香港 2日 ロイター] - 中国のスマートフォンメーカー、小米科技(シャオミ)の株価が2日の香港市場で一時16%急伸した。先週、同社初の電気自動車(EV)「SU7」を発表し、受注を開始したところ注文が殺到している。

雷軍最高経営責任者(CEO)は3日に北京工場で出荷式典を行い、国内28都市で納車を開始する予定とソーシャルメディアに投稿した。

株価は2022年1月以来の高値を付けた。イースターの祝日があったため、この日が発表後初めての取引となった。時価総額は約76億ドル増加した。

シャオミは先月28日にSU7の発表会を開催。購入希望者に対し最大7カ月待ちとなる可能性を通知しており、強い需要がうかがえる。価格は標準モデルで3万ドル以下。

ただ、一部のアナリストは同社が今年1台当たり1万ドル近い損失を出すと試算している。

シティ・リサーチのアナリストは2日のリポートで、価格帯が20万─30万元(2万7649.90─4万1474.85ドル)のEVでは「最終的にはどのメーカーも負け組になる可能性があるとの慎重な見方を維持する」と指摘。

今年の販売予測6万台に基づくと、SU7は1台当たり平均6万8000元(9400.96ドル)、総額41億元(5億6682万ドル)の純損失が発生する可能性があるとしている。

シャオミもSU7が赤字になるとの見通しを示している。

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