群馬銀行、スバル、ベイシア… 群馬県内企業で入社式 環境変化や競争激化、新戦力に大きな期待

群馬銀行の深井頭取から辞令を受ける新入行員=前橋市の同行本店

 群馬県内企業の多くが1日、本社や製造拠点で入社式を開き、新社会人を迎えた。各社のトップは大きく変化する経済環境や業界内の激しい開発競争に触れ、企業の成長に向けた新戦力の活躍に期待を込めた。

 群馬銀行(前橋市)はグループ会社と合同の入行式を初めて開き、総勢117人が臨んだ。深井彰彦頭取は「知識やスキルの向上に加えて、自律的かつ柔軟な思考と変化への対応力、そしてチャレンジし続ける強い心と豊かな想像力が必要」と激励。群馬交響楽団が春らしい楽曲を演奏して門出を祝った。

 東和銀行(同市)は本店で開き、51人が入行した。昨年10月からの服装見直しの一環で、男性はノーネクタイで臨んだ。江原洋頭取は、日銀のマイナス金利政策解除による利上げが大きな転換点になるとして「金融業界に期待を持って取り組んでほしい」と呼びかけた。伊勢崎支店に配属される剣持ふみかさん(22)は「地域のことをよく知って、お客さまから信頼される銀行員になりたい」と意気込んだ。

 製造業などで先進技術の開発が加速する中、各社は新たな挑戦と柔軟な変化を求めた。本県に国内唯一の自動車生産拠点を置くSUBARU(スバル、東京都)は太田市の群馬製作所などで開き、計540人が社会人のスタートを切った。大崎篤社長は「常に外との競争を意識しながら、大変革期の中を力強く突き進んでいく『変革をリードする人財』になってほしい」と力を込めた。

 高崎市などに生産拠点を置く電子部品大手の太陽誘電(東京都)は同市のGメッセ群馬に新入社員131人を集め、全員で経営理念を唱和した。佐瀬克也社長は「失敗を恐れずチャレンジしていくことが、キャリア形成と同時に人間的な成長につながる」とあいさつした。情報サービス業の両毛システムズ(桐生市)は本社で開き、新入社員30人を迎えた。北沢直来社長は「変化に応じて自ら進んで変わること、新しいことにチャレンジして答えを見つけ出すことが大切だ」と述べた。

 小売業は経済の好循環で消費拡大が期待される。スーパー大手のベイシア(前橋市)は本社で実施。業務拡大に向けて採用活動を強化し、昨年から17人増の130人が入社した。相木孝仁社長は「会社が成長し、新規出店も進んでいく中で、皆さんの力がどうしても必要だ」と訴えた。

 家電量販店最大手のヤマダホールディングス(HD、高崎市)は本社からグループ会社をオンラインでつなぎ、新入社員607人のうち128人が出席した。山田昇社長は「行動に対する責任を持って知識や人間性を磨き、チャレンジ精神で成長してほしい」とあいさつ。ヤマダデンキに入社した生方優成さん(22)は「お客さまに親身に寄り添ったサービスを提供できるようになりたい」と抱負を語った。

© 株式会社上毛新聞社