「不必要なパフォーマンス。ロッカーまで待てよ」ペップ、10番への“公開説教”に現地記者が嫌悪感。元英代表は違う見方

英紙『Daily Mail』の記者イアン・レディマン氏が、マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督に苦言を呈した。

3月31日に開催されたプレミアリーグ第30節で、3位のシティは勝点1差で首位のアーセナルと敵地で対戦。圧倒的なボール支配率で押し込むも、ゴールが遠く、大注目の首位攻防戦は0-0で終わった。

タイムアップの笛が吹かれると、グアルディオラ監督は途中出場したジャック・グリーリッシュの元へ。衆人環視のなか、ジェスチャーを交え、かなり激しい口調で言葉を伝えていた。

レディマン氏は、中継でもバッチリ抜かれたこの振る舞いを猛批判。「彼は4、5万人の観衆とテレビで見ている人たちの前で、ジャック・グリーリッシュに絡んだ。私はそれが好きではないと言わざるを得ない。不必要だ。パフォーマンス的だ」と訴えた。

「ロッカールームに行くまで待てばいい。私はジャックが大好きだ。彼は純粋な若者で、フットボールを深く愛している。色々な意味で、現代のプレミアリーグの全てを兼ね備えていると思う。少し派手な性格だが、基本的には誠実で勤勉なフットボーラーだ。

彼は酷いシーズンを過ごした。フォームと怪我のせいで今シーズンのEUROには出られないかもしれない。そして、公衆の面前で監督から罵声を浴びせられた。ペップがなぜそんな真似をするのか分からない」

【画像】稀代の名将ペップがタイムアップ直後にマンツーマン指導!その時、グリーリッシュの表情は…
陽気でロッカー内のDJとしても知られるイングランド代表MFは今季、不調に怪我が重なり、ここまでリーグ戦3ゴール・1アシスト止まり。悔しいシーズンを送るなかでの“公開説教”に、レディマン氏はメンタル面がやや気がかりなようだ。

一方で、元イングランド代表のクリス・サットン氏は、違った見方をしている。「そんな大きな問題だとは思わない。彼は前にも同じような行動を取っていたからね。実は今朝、見返したんだ。何度か見返したよ。公の場で非難しているようには見えなかった」と伝えた。

「諌め、痛めつけているようには見えなかった。そんな感じはしなかった。ただのコーチングポイントだ。ペップがそうするのは前にも見た覚えがある。パブリックイメージについての指摘はもっともだし、今その話をしている事実は、それが議論の的だと物語っている。私は公開説教で、ましてやグリーリッシュに恥をかかそうとしているようには見えなかった」

稀代の名将は最後に10番の頭を優しく触った。きっと、愛の鞭であるはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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