山形城、デジタルで再現 VR・AR活用、映像で臨場感あふれる

AR映像で再現された山形城本丸御殿と記念写真に納まる参加者

 国指定史跡で日本100名城にも選ばれている山形城跡について、当時の姿を先端技術で再現したデジタルコンテンツの公開記念発表会が1日、山形市の霞城公園で開かれた。近年の「お城ブーム」を追い風に、歴史資源の魅力を発信し観光誘客につなげる。

 同公園内に仮想現実(VR)ポイント8カ所と拡張現実(AR)ポイント1カ所を設置。各地点で専用アプリを起動しスマートフォンやタブレット端末をかざすと、画面に本丸御殿など江戸時代中期の城内が表示される。見る方向によって映像が連動し、臨場感あふれる体験を楽しめる。このうちARポイントでは、本丸御殿が実際の景色に現れ、記念撮影も可能だ。

 発表会には市民ら約30人が参加。佐藤孝弘市長が「何度でも訪れて歴史に思いをはせてほしい」とあいさつし、市職員の案内で同公園内の各ポイントを巡った。家族と訪れ、本丸御殿のAR映像で記念撮影した山形八小2年常川桜羽(さわ)さん(7)は「大きさが分かった」、妹の東原幼稚園年中の斐桜(ひさ)ちゃん(4)は「不思議な感じ」とそれぞれ興奮気味に話していた。

 14日午前9時半からは、市職員の案内でVRポイントを巡る「山形城VRツアー」が同公園内の本丸一文字門前を発着点に開かれる。

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