ジェットスキーの事故で「教訓を得た」ブラウンズRBハインズ、順調に回復中

ナイヒーム・ハインズ【NFL】

2023年シーズンの全試合を欠場したランニングバック(RB)ナイヒーム・ハインズが今オフシーズンに質の高い仕事を見つけられたのは幸運だった。シーズンを棒に振る原因となったケガが悪化していないことは、さらに幸運なことだと言えよう。

今オフシーズンにクリーブランド・ブラウンズと1年契約を結んだハインズは、昨年7月にジェットスキーに乗っていた際に他のライダーに衝突されてACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)を断裂。ビルズは昨季を故障者リザーブ(IR)で過ごしたハインズに、フリーエージェント(FA)としてさまざまなチームを見て回ることを認めた。

ハインズはケイ・アダムスがホストを務める『Up & Adams Show(アップ&アダムス・ショー)』に出演した際に、不慮のケガについて語っている。

現地1日(月)、ハインズは「あんな状況に自分を置くべきじゃなかった。不慮の事故だったけど、あの失敗から教訓を得た」と話し、こう続けた。

「今後はフィールドの外でシーズンを逃すような状況にも自分を置くつもりはない」

「それを踏まえて、ビルズについては何とでも言えるけど、本当に自分の責任だ。自分をあんな状況に置くべきじゃなかった」

事故以来、ハインズはリハビリの日々を送っている。それは、実りはあるもののフラストレーションがたまるものだった。とはいえ、大きな進歩を遂げ、フィールドに戻る正しい道を歩んでいると信じているハインズは、次のようにコメントしている。

「1カ月前よりもずっといい感じだ。進歩している。ACLの手術は誰にも受けてもらいたくない。最初の2、3カ月は大変だけど、4カ月から7カ月経つとトンネルの先に光が見えてくる」

「3カ月前はうまく歩けているとも、うまく走れているとも思わなかったけど、今はその両方ができるようになった。だから、そのことや、一緒に取り組んでくれた人、これまでの回復過程に感謝している」

構想上、ブラウンズはニック・チャッブとジェローム・フォードで構成される盤石なRBコンビを擁しているが、チャッブは今オフシーズンに膝のケガからの回復を目指している状況だ。ハインズはリハビリ中にチャッブと打ち解けたと話しているが、ブラウンズは最近、チャッブの復帰には“保守的な”アプローチを取ると約束したと明かしている。

つまり、ハインズは当初の想定よりも大きな役割を担うことになるかもしれない。一方で、自分がどのような役割を果たすかを理解するのはブラウンズがフルスピードになってからだとハインズは話している。

「ブラウンズのジェロームとチャッブを補うという点で、200ポンド(約91kg)以上ある彼らは、ランナーの中でも特に力強い大男たちだ。俺も鼻を汚すことはできるけど、俺は彼らをパスゲームで補いたいと思っている。うまくボールを持って走ることもできるけど、俺のレシーブ能力が高いことはみんな知っている。だから、第3ダウンで出て、彼らが入っていないときにブリッツをピックアップする」

ハインズはまた、試合の流れを変えられるリターンの能力も持っており、キャリア通算で6回――パントで2回、キックオフで4回――キックリターンタッチダウンを記録している。直近2回のキックオフリターンタッチダウンは同じ試合で記録したもので、セーフティ(S)ダマー・ハムリンが心停止に陥るという恐ろしい事態に見舞われた試合の翌週にあたる、2022年シーズン第18週のニューイングランド・ペイトリオッツ戦で成し遂げた。

NFLが新たに採用したキックオフルールによって、リターンが再びよりコンペティティブなプレーになる可能性があることを踏まえ、ハインズはアダムスに「リターンゲームで大活躍できるように」なりたいと明かしている。その一方で、ランニングバックとしても正当な評価をしてもらいたいと考えているハインズはこうコメントした。

「リターンのスペシャリストというのはよく聞くけど、俺はそうじゃない。オフェンスでプレーすると信じているけど、リターンをするのも大好きだ。でも、両方やりたい」

【RA】

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