米国の反イスラム事件、昨年は過去最多 イスラエル・ガザ戦争で

Kanishka Singh

[ワシントン 2日 ロイター] - 米国のイスラム教市民団体「米イスラム関係評議会」(CAIR)が2日公表したデータによると、米国で報告されたイスラム教徒やパレスチナ人への偏見に基づく事件は昨年8061件と前年比56%増加し、約30年前の集計開始以来最多となった。

このうち約3600件は10月から12月にかけて発生しており、イスラエルとイスラム組織ハマスの対立で昨年終盤にパレスチナ自治区ガザでの戦闘が激化する中で、イスラム教徒に対する嫌悪や偏見が強まったとみられる。

2022年には初めて事件が減少していたが、23年はイスラム憎悪が再燃。最初の9カ月は月平均500件程度だったが、10─12月に月1200件近くに急増した。

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