F1がモトGP買収で両レースを同日開催の〝スーパーグランプリ〟計画が浮上

3月のポルトガルで開催されたモトGP(ロイター)

自動車レース最高峰のF1を所有する米メディア大手「リバティメディア」が、オートバイのロードレース世界選手権で最高峰の「モトGP」を運営するスペインのドルナ・スポーツを買収すると発表した。

モトGPは42億ユーロ(約6840億円)の価値があると算定されており、株式の86%をリバティメディアが取得。今年末までに買収が完了する見込みだ。

4輪と2輪の最高峰レースが〝合体〟することで、早くも夢プランが浮上している。

イタリア紙「コリエレデラセーラ」は「両方のモータースポーツが、同じ週末に同じサーキットで開催されるという選択肢が検討されている」と報道。英紙「エクスプレス」も「F1とモトGPの両方が同じ管理下にあることで、共有の経済的相乗効果やクロスオーバーイベントへの扉が開かれる。F1とモトGPの両方を組み込んだ〝スーパーグランプリ〟の可能性もある」と伝えた。

エクスプレス紙は「F1とモトGPは現在、カタール、バルセロナ、オーストリア、イギリス、オースティンの5つのサーキットを共有している。将来のマドリードサーキットも、F1とモトGPの両方のために設計されている」と指摘。「ただし、すべてのトラックが、このような大規模な競技者、スタッフ、車両、設備を物流的に収容できるように設計されているわけではない。しかし、それができれば、画期的なスーパーGPを開催できるかもしれない」と計画の詳細を報じた。

モータースポーツ専門メディア「グランプリ247」によると、広報担当者の話として「カレンダーにはF1とモトGPの両方が共有するレーストラックがいくつかあるが、大半はそうではなく、同じ日に開催される両方の分野に合わせて調整する必要がある。COTA、シルバーストーン、レッドブルリンク、バルセロナ、ルサイルなどはすでにカレンダーに載っており、プラグアンドプレイとなる。モナコ、バクー、マイアミ、ラスベガス、モントリオール、シンガポールなどのストリートサーキットでは、同じ週末に開催されるモトGPとF1に対応するために他のチームも取り組む必要があるが、私たちのプロジェクトには独特の課題が与えられている」と説明した。

モータースポーツで〝夢の祭典〟が実現なるか今後の動向に熱い視線が注がれそうだ。

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