「自信あるショットが打てるように」 産休復帰3戦を終えた宮里美香の手応え

初めての出産を経て復帰した宮里美香(撮影/村上航)

◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 最終日(31日)◇葛城ゴルフ倶楽部 山名コース(静岡)◇6564yd(パー72)◇晴れ(観衆3544人)

約1年9カ月の産休を経てツアーに戻ってきた宮里美香は復帰3試合目の「ヤマハレディースオープン葛城」で初の予選通過を果たした。開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」で1打、「アクサレディス」で2打及ばなかったハードルをクリアした。

育児と仕事の両立はやっぱり大変(撮影/村上航)

徐々に「試合勘」が戻ってきた実感がある。大会2日目が悪天候で中止になり54ホール短縮競技となる中、初日「74」から「71」、「70」と右肩上がりの通算1アンダー30位。「スコアを落としがちな初日がキーだと思っていて。今週も初日にたたいて2Rは『赤字(アンダー)で回るしかない』とプレッシャーがあったけど、すごく良いゴルフができた」

少しずつ望むプレーができてきた(撮影/村上航)

ブランクの影響はある。「でも、難しい葛城GCで風が強い日にもアンダーパーで回れたのは自信になりますし、『こういうゴルフがまだできるんだ』っていうのはうれしい。あとはやっぱり100yd以内をもうちょっと練習しないといけないっていう課題も見つかった」と振り返った。

34歳になった実力者がマイペースで上を目指す(撮影/村上航)

「自信のあるショットが打てるようになってきた。かみ合えばビッグスコアも出せるんじゃないかなと思う。ゆっくり自分のペースで上位争いができたら」

4日開幕の「富士フイルム・スタジオアリス女子オープン」はスキップし、次戦は12日開幕の「KKT杯バンテリンレディス」(熊本空港CC)。無理のないスケジュールを組んでいくつもりだが、勝負どころも見据える。「(4月末の) パナソニックオープンから3か4連戦する予定なので、そこで体力的にどこまでできるのかなっていう勝負。頑張らないと」。国内メジャー「日本女子オープン」で2010年、13年優勝。12年の米ツアー「セーフウェイクラシック」優勝。世代交代が進む中、輝かしいキャリアを持つ34歳が一歩ずつ階段を上っている。(静岡県袋井市/石井操)

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