「常にタフショットを決めている」ロケッツ戦で47得点を叩き出したドンチッチをキッドHCが称賛「彼はピカソなんだ」<DUNKSHOOT>

3月31日(日本時間4月1日)にトヨタ・センターで行なわれたダラス・マーベリックスとヒューストン・ロケッツによる注目の一戦は、アウェーのマブズが125-107で制し、ロケッツの連勝を11でストップさせた。

今季最長タイの7連勝をマークしたマブズは、ルカ・ドンチッチがゲームハイの47得点、12リバウンドに7アシスト、2スティール、カイリー・アービングが24得点、7アシスト、ダンテ・エクサムが13得点、PJ・ワシントンが12得点、6リバウンドをマーク。

前半だけで32得点、8リバウンド、5アシストとゲームを支配したドンチッチについて、試合後マブズのジェイソン・キッドHC(ヘッドコーチ)は最大限の賛辞を送っていた。

「彼がオフェンス面で良い雰囲気を作り出してくれたよ。点を取って、相手ディフェンスを読み切っていた。今夜の彼は自らの仕事をハイレベルでこなしていた。

あのようなプレーをする彼を見て、多くの人たちが盛り上がると同時に、私としてはあれこそがルカなんだと思ったね。常にタフショットを決めている。彼はピカソなんだ。ピカソに筆を渡せば、きっとスペシャルなことをやってくれるだろう? あのショットも特別なものだったね」
指揮官が言及した“あのショット”とは、第3クォーター序盤に沈めた1本。ショットクロックが迫るなか、ドンチッチは3ポイントラインから一歩前に出てスクープショットを放ち、ボールは見事にネッツへ吸い込まれた。

ドンチッチとアービングのパフォーマンスが注目されがちだが、この日マブズはチーム全体でフィールドゴール成功率51.6%(48/93)、3ポイント成功率51.1%(24/47)と高精度にショットを沈めていた。

「僕らはアグレッシブだった。相手がスイッチしてきたから、僕(とアービング)はそれを生かしたんだ。みんながオープンだった。僕らはショットを決め切ることができるのさ」とドンチッチは振り返った。

マブズは昨季逃したプレーオフの出場権を手中に収めつつある。ドンチッチはオールスターブレイク後に平均33.6点、9.9リバウンド、10.4アシスト、アービングも同25.1点、4.6リバウンド、4.9アシストという好成績を残して見事チームを引っ張っている。

さらにマブズにはドンチッチ、アービングの周囲にティム・ハーダウェイJr.やワシントン、ダニエル・ギャフォード、デレック・ライブリー二世、デリック・ジョーンズJr.、エクサムといった有能なロールプレーヤーたちが揃っている。

2大スターが彼らの能力を最大限に生かすことができれば、マブズはポストシーズンでも快進撃を見せることができるかもしれない。

文●秋山裕之(フリーライター)

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