男子テニス元世界60位の伊藤竜馬が今季での引退を発表「目標は全日本選手権で上位に行けるように身体をフィットさせて戦う事」<SMASH>

男子テニスの伊藤竜馬が、自身のインスタグラム(@tatsumaito_official)を通じて今季限りでの現役引退を表明した。

現在35歳の伊藤は9歳でテニスを始め、全日本ジュニアやジャパンオープンジュニアなどで活躍し、高校在学中の18歳でプロ転向。高速ストロークを武器に戦い、特に直線的に相手のコートに突き刺さる豪快なフォアハンドは“ドラゴンショット”として親しまれていた。

全てのグランドスラム(四大大会)本戦をはじめロンドン五輪にも出場し、2012年10月にはキャリアハイ60位をマークした。だが、ATPツアーやチャレンジャー(下部大会)を中心に世界を転戦するなかで、19年頃から心の異変を感じ、後にうつ病だと明かした。

現在は期待の若手、望月慎太郎のコーチを務めながら選手も続けるなど二刀流で活動している伊藤は、インスタグラムで「ご報告」として以下のように綴った。
「今シーズンを持ちまして選手生活に終止符を打ち引退する事を決断をいたしました。沢山の想いがありますが、まずはご報告させていただきます」

「18歳の冬からプロになりそこから目標に向かって18年間戦い続けてきました!」

「今はとにかく最後の目標に向けて努力していきます!目標は全日本選手権で上位に行けるように身体をフィットさせて戦う事!!!そして、出られる大会を全力で頑張り全力で楽しみ現役を終えること!」

「大好きで始めたテニスを最後まで楽しみたいと思います!今後とも応援よろしくお願いいたします。最後の大会はまたご報告いたします」

「もちろんコーチとしても慎太郎と全力で駆け抜けていきます!」

全日本選手権では準優勝3回と優勝2回の記録を持つ伊藤。“ドラゴンショット”を炸裂させて、最後の目標である同大会で再びタイトルをつかむことはできるのか。悔いのない現役生活になることを願うばかりだ。

構成●スマッシュ編集部

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