経産省、映像作家の支援事業を始動 気鋭映画レーベル「NOTHING NEW」が参画

経済産業省が主催し、読売広告社が事務局を担当するクリエイター人材創出事業「創風(そうふう)」に、気鋭の映画レーベル・NOTHING NEWが参画する。

「創風」は、「映像・映画事業」と「ゲーム事業」において、コンテンツの制作・発信を支援し、未来を担う次世代クリエイターの発掘、創出を目指すアクセラレーション(事業成長支援)プログラム。

NOTHING NEWは、「映像・映画事業」部門の運営を担当し、作品製作に協力するメンターと共に、プログラムに応募したクリエイターをサポート。

メンターとして、MV等で活躍するアニメーションプロデューサーの史耕さん、映像監督/脚本家の松本窓さんらが名を連ねている。

ホラー短編集が国内外で高評価、映画レーベル「NOTHING NEW」

NOTHING NEWは、映画プロデューサーの林健太郎さんと、映像監督の鈴木健太さんが2022年に設立した映画レーベル。

情報発信拠点として、東京・下北沢でVHS喫茶・TAN PEN TONを運営している。

加えて、深夜0時〜4時のみ稼働する映画プラットフォームをネット上に公開。映画の新しいつくり方と届け方に挑戦している。

直近では、2023年12月に公開されたレーベル初の映画であるホラー短編集『NN4444』が、ロッテルダム国際映画祭をはじめとする国内外の映画祭に入選を果たした。

経産省主催のクリエイター育成プロジェクト「創風」

NOTHING NEWが参画する「創風」は、経産省主催のデジタル等クリエイター人材創出事業。人材育成を通じて、国内の先端技術を活用した作品の制作・発信を後押しし、コンテンツ産業市場規模の拡大を目指す。

「映像・映画事業」ではNOTHING NEWが、そして「ゲーム事業」においてはマーベラス運営のインディゲーム支援プログラム「iGi indie Game incubator」が、それぞれ各部門の運営を担当する。

「創風」の「映像・映画事業」では、書面・面談の審査を通過した応募者に、1クリエイター(チームでの応募も可)あたり最大500万円の補助金を交付。事業期間中に完成させたパイロットフィルムを、ステークホルダーに向け発表する場の提供も行う。

なお、応募作品に関する権利の一切をクリエイターが保持。すでに募集はスタートしており、事業期間は2024年6月~2025年2月までの9ヶ月間を予定している。

応募方法の詳細などは「創風」公式サイトを確認しよう(外部リンク)。

「創風」の映像・映画事業のメンター陣コメント

【コメント】
自由な表現とストーリーから多くの人々を魅了してきた日本のオリジナルの映像作品。
しかし、ビジネスとしての成立は困難を極め、若手が挑戦する機会はあまり多くありません。本プロジェクトではアニメや映像表現者の発想を軸に物語をつくる可能性を探って参ります。
次世代を担う映像監督との出会いに期待しています!

【プロフィール】
CG、手描きアニメーションなどの幅広い表現を得意としたアニメーションプロデューサー。2022年に発足したアニメーション制作チーム「騎虎」を主宰する。作品プロデュースを得意としており、騎虎所属監督である土海明日香と制作したMVはYoutube再生数が平均1,000万再生以上、国内外で高い評価を得る。

【コメント】
いろいろな要因でアニメーションを含む映像制作が比較的容易になったと言われている昨今ですが、だからこそお客さんたちに求められているのは、よりオリジナルな物語と表現であるのではないかと最近よく考えます。
自分の頭の中にしかないやりたいことを形にしたい、まだ世の中にないこんなの見てみたい、見せてみたい。そんな欲求で溢れた新しい才能を持つ作家さんたちとの邂逅と、一緒に作品づくりをする日々を楽しみにしています!

【プロフィール】
1995年生まれ。映画、ドキュメンタリー、MV、アニメーションなど幅広い映像分野で活動する。代表作には、YOASOBI「三原色」ahamo Special Movie(監督)、NHKドラマ『忘恋剤』(脚本)、メイキングドキュメンタリー「『すずめの戸締まり』を辿る」(撮影・編集・監督)などがある。

【コメント】
アナログとデジタルを行ったり来たりしながら思考を巡らせてください。
無限の可能性を秘めたあなただけの”創風”に出会えることを楽しみにしています。

【プロフィール】
東京藝術大学院映像研究科非常勤講師。日本初のXR特化型国際映画祭「Beyond The Frame Festival」開催。 アメリカで映画製作を学ぶ。TVディレクター、20世紀フォックスホームエンターテイメント ジャパンで日本語版プロデューサー、サムスン電子ジャパンではGearVRを担当。数々 のVRプロジェクトをプロデュースし、国内外の映画祭で高評価を得る。2020年, 2021年, 2022年, 2023年に4年連続でベネツィア国際映画祭VR部門「VENICE IMMAERSIVE」にコンペティション作品としてノミネート。

【コメント】
人生において、自らのビジョンを具現化できる機会というものは結構限られています。
本プロジェクトは、その貴重な機会を提供する場です。この場を最大限活用し、先に繋げていただければと思います。
珠玉の企画を心待ちにしています!

【プロフィール】
クリエイティブハウス mimoidプロデューサー。武蔵野美術大学映像学部卒業。在学中より国内外作家の展覧会や出版企画、レーベル運営に携わる。プロデュース作品に「特務機関NERV防災啓発動画」シリーズ、ポケモン Kids TV「POKÉTOON」シリーズ「ふぶきのなつやすみ」、JAXA PRムービー「JAXAの事業紹介」、世界各国のアニメーション作家によるアンソロジーブック「LIMEN」など。メディアを問わず活動を行う。

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