【F1】ハース小松代表が躍進へ〝雨の鈴鹿〟希望「降ってくれたほうがうちはチャンスあるかも」

イベントに登場したハース・小松礼雄代表

F1の日本グランプリ(GP=決勝7日、鈴鹿)に向けた公式イベント「F1東京フェスティバル2024」が2日に六本木ヒルズで開幕し、今季からハースを率いて脚光を浴びる小松礼雄代表(48)が〝凱旋レース〟で躍進へ意欲を見せた。

昨季は製造者部門で最下位に低迷したハースだが、今季から小松代表が就任するとチームは上昇。第2戦のサウジアラビアGPで初ポイントを獲得、第3戦のオーストラリアGPではニコ・ヒュルケンベルグが9位、ケビン・マグヌッセンが10位とダブル入賞を果たした。

予算規模が小さいハースの快進撃によりF1界で〝アヤオマジック〟が注目される中、凱旋となる鈴鹿でさらなる躍進を期している。

チームの現状について小松代表は依然として苦しい立場であることは認めており「まだ車がアップデートを入れられる段階ではない。開幕仕様の車なのでね。エンジニアのほうから考えるとセクター1が本当につらい。うちの今の弱みは残念ながら高速コーナーなんで。バーレーン、サウジアラビア、メルボルンでもそうだった。だからあのセクター1をどうやって切り抜けて、予選まあまあのところにつけて、あとレースをストラテジー(戦略)ちゃんとやれるか」と悩みを率直に打ち明けた。

しかし、F1はマシンの性能がすべてではない。特に、世界屈指の難コースで何が起きるか分からないのが鈴鹿だ。さらに、決勝当日の7日は雨予報も出ており〝乱戦〟が予想される。

「天候は不安定で見に来られる方はちょっと大変かもしれないけど、もしかしたら雨が降ってくれたほうが、うちはチャンスがあるかもしれない。そういうものもすべて引き込んでチャンスを生かしていかないと」と小松代表は〝雨の鈴鹿〟を希望。降雨で荒れたレースになれば上位陣が崩れる可能性があり、そのスキを突く采配の腕の見せどころというわけだ。

波乱の予感がする鈴鹿で〝アヤオマジック〟が冴えわたるか。

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