「美味しいものがあったら教えてあげたい!」筆者の知人Aさんはこんな考えの持ち主。だから、美味しいものを発見したら、買ってきて周囲の人たちにも配っていました。100%善意で喜んでもらえているだろうと思っていたAさんなのですが……? 何があったのかAさんから聞きました。
「これ美味しいよ!」人にあげるのが私の幸せ
Aさんは美味しいものを見つけるのが大好き。そして、本当に美味しいと思うものに出会ったら、それを皆に食べてもらいたい気持ちになります。
美味しいものは1人で楽しむのではなく皆で共有したいと考えており、美味しいものを探すだけでなく人にあげるのが幸せだと考えていたのです。
「これ美味しいよ!」「ほんとだ! 美味しいね」
こんなやり取りをするのが、Aさんの日々のちょっとした喜びでした。
美味しいチョコ発見! 皆におすそ分け
ある日、Aさんは美味しいチョコを発見しました。
「超、美味しい〜」美味しいチョコを見つけて幸せになったAさんは、そのチョコを幼稚園のお迎え時に持っていってママ友たちに配ることにしました。
「これ美味しいから食べて〜」
皆は「いつもありがとね〜」と喜んでくれて、美味しいと絶賛してくれました。それを見てAさんは大満足。皆に喜んでもらえてAさんも幸せな気分で帰路についたのでした。
え? ありがた迷惑だったの? Aさん困惑
幼稚園のお迎えに行ったときのこと、ママ友グループの話が盛り上がっているようなので声をかけず後ろの方にいたAさん。皆の話が聞こえてきますが、その内容がAさんにとってショッキングなものでした。
ママたちはAさんのおすそ分けについて“ありがた迷惑”だと語っています。持ってきてもらったものは食べないわけにはいかないし、味の好みが合わない人にとっては苦痛でしかないとのこと。お返しを考えるのも面倒で、正直やめてほしいと思っているとのことでした。
皆に喜んでもらえていると思っていたAさんは、自分の行動がありがた迷惑だったと知ってショックを受けました。
反省したAさん、おすそ分け終了
ショックを受けたAさんでしたが、家で反省しママたちの意見も一理あるなと思うことができました。そして、もうおすそ分けをするのはやめて、美味しいものの情報だけを伝えることにしたのです。
ものをあげなくても興味がある人は実際に買いに行って食べてAさんに感想を伝えてくれます。
「あれ美味しかったよ。Aさんの教えてくれるものって外れがないよね!」
ありがた迷惑と言われたときにはショックでしたが、こんな風に言ってもらえると嬉しくてAさんはこれからも美味しいものを見つけ、その情報をシェアしていこうと思うのでした。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶