討論番組で即座に獲得の可能性を“撃墜される”… バウアーの米復帰やはり困難か「トラブルはまだ尾を引いている」と現地報道

やはり、この先のメジャー復帰は厳しいのか。

昨シーズン、横浜DeNAベイスターズでプレーしたトレバー・バウアーだが、現在もMLB球団との契約を目指し、その去就が注目を集めている。

今年3月にはトライアウト選手によって構成される「アジアンブリーズ」の一員として、古巣ロサンゼルス・ドジャースのマイナー選手と対戦。久々の米国でのマウンドに登り、好投を繰り広げた。

その後は、メキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズへの入団が発表され、先月24日にはメキシコ国内で行なわれたニューヨーク・ヤンキースとのゲームで登板。こちらは主力プレーヤーも名を連ねる打線を相手に、3回を投げ4安打無失点と、健在ぶりをアピールした。

しかし、ドジャース在籍時の知人女性とのトラブルが現在もネックとなり、獲得に手を挙げる球団は現われていない。先発陣の強化を目指す球団は少なくなく、シーズン開幕直前まで球団専門メディアからは、元サイヤング賞投手獲得の可能性を論じる声も囁かれた。だが、必死のアピールを続けるバウアーの動向がメディアを賑わすなか、具体的な動きには至っていないのが現状だ。

また、米ニュースメディア『heavy.com』でも、球界からバウアーへの関心の低さが伝えられている。

現地時間4月1日、同サイトのショーン・デベニー記者は、シカゴ・カブスのチーム状況を紹介する記事を配信。内容では開幕投手を務めたジャスティン・スティールが負傷者入りとなったことで、その代役を誰が担うのかがテーマとなっている。その上で、カブス専門ポッドキャスト『ロックド・オン・カブス』の中ではバウアーの名前が挙がったものの、識者など出演者たちが即座にその可能性が”撃墜された”というエピソードが紹介されている。

また、デベニー記者も「投手としてのバウアーは非常に意味のある存在」とスキルの高さを認めつつも、「暴行容疑のトラブルはまだ尾を引いている」と指摘。バウアーが最低条件での球界復帰も視野に入れていることにも触れながら、「カブスは、球界の他の29球団と同様、バウアーとの契約によってもたらされるであろう世間からの批判などの打撃を受けたくないだろう」と強調している。

実力はいまだ折り紙付きながらも、やはり米国内で戦力としての対象となるのは難しいようだ。33歳の右腕は今後、どのようなキャリアを選択するのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

© 日本スポーツ企画出版社