【八天堂】より店舗数&売り上げ下回るも……食べてわかった、【清水屋】クリームパンの“特別感”とは?

コンビニに並んでいた 清水屋「冷やして食べる生クリームパン」と八天堂「とろけるくりーむパン」 (C)サイゾーウーマン

2019年頃からの高級食パンブームの流れを受け、再びブームとなった「クリームパン」。各メーカーから高級クリームパンなどが次々と発売されましたが、今ではその人気もすっかち落ち着いた印象を受けます。

そんな中、今でもスーパーやコンビニで目にするのが、ブームの火付け役となった老舗・八天堂の「とろけるくりーむパン」 や、ライバルである清水屋食品(以下、清水屋)の「冷やして食べる生クリームパン」。見たことはあるけど、実際に口にしたことがないという人も多いのでは? 今回は、この2つを食べ比べ、3つの項目ごとに評価してみました。

※価格は全て税込。
※価格や内容は2024年4月1日時点の情報です。
※一部店舗では取り扱いのない場合があります。
※最新情報は公式サイトをご確認ください。

目次

八天堂は20店舗、清水屋は?
八天堂「くりーむパン」実食レビュー
清水屋「冷やして食べる生クリームパン」実食レビュー
「クリームパン」対決、満足度が高いのは……?

「クリームパン」八天堂は国内20店舗、清水屋は?

清水屋「冷やして食べる生クリームパン」と八天堂「とろけるくりーむパン」(C)サイゾーウーマン

1933年に広島県・三原市で和菓子屋として創業した八天堂。その後、洋菓子、パンと取り扱う商品を変え、店舗を拡大していきましたが、コンビニやパン専門店などの競合が増えたことで売り上げが低迷し、倒産危機を迎えます。

そこで、約100種類あったパンを1つに絞ることに。1年半の開発期間を経て、2008年に冷やして食べる「くりーむパン」の原型が完成し、店舗や広島市内のデパートで販売を開始したところ、瞬く間に大ヒット。14年にはフローズンタイプの「くりーむパン」のオンライン販売を開始、17年には海外1号店をシンガポールに出店するなど、経営危機から脱することに成功。2024年4月現在では、国内20店舗、海外11店舗を構えており、スーパーやコンビニなどでも購入可能です。

一方で、1959年創業の清水屋食品は、岡山県岡山市中区に本社を構える製パン会社。12年から「冷やして食べる生クリームパン」をキャッチコピーに、生クリームパンの販売を開始し、ネット通販(楽天、Yahoo!)でも取り扱いをスタート。1日2万個以上売れる人気スイーツとしてテレビ番組でもたびたび取り上げられています。22年からは、竹下製菓の完全子会社となりました。

岡山の本社と東京・大田区にある東京営業所のほか、百貨店の食品売場、駅の特設売り場、高速道路SA・PA、スーパー、コンビニなどでも販売されています。

なお、国内最大級の企業データプラットフォーム「BIZMAPS」が公開しているデータによると、パンの会社1696社中、八天堂の売り上げ順位は118位。対して清水屋は338位と、店舗数だけでなく、業績面でも大きく差がついています。

同じ中国地方の隣り合った県から生まれた人気のクリームパン。果たしてどのような違いがあるのでしょうか――。

八天堂「とろけるくりーむパン」238円、濃厚クリームが絶品も……生地がイマイチ?

八天堂の「とろけるくりーむパン」(C)サイゾーウーマン
中身はしっとりめのクリームパンに見えます(C)サイゾーウーマン

まずは、八天堂の「とろけるくりーむパン」から食べてみることに。お値段は238円(税込)と、コンビニやスーパーで売っているクリームパンと比べると、お高めです。

案外スムーズに包丁が入りました(C)サイゾーウーマン

断面図はこんな感じ。カスタードクリームの滑らかな感じが写真からも伝わりますよね。

写真を撮っているうちに、固まっていたクリームが溶けてきたのか、手で半分にちぎってみると、でろーんと横に伸びました。

とろっとしたクリームは絶品!(C)サイゾーウーマン

口に入れてみると、卵の甘みと牛乳のコクを感じられる濃厚なクリームの味が広がります。カスタードといっても、生クリームが入っているので、そこまでしつこくなく、バニラビーンズなどは入っていないため舌触りもなめらか。口の中でとろけて絶品です。

生地からも卵の風味を感じ、クリームとの相性もバッチリ。ただ、パッケージに「しっとりふわふわの生地」と書かれていましたが、想像よりもパサッとしていて歯切れがよく、ふわふわ感は控えめ。個人的には、コンビニやスーパーに売っているクリームパンよりもちょっときめが細かい程度かな? と思いました。

清水屋「冷やして食べる生クリームパン」238円、白いコッペパン好きは、間違いなく好きな味!

清水屋「冷やして食べる生クリームパン」(C)サイゾーウーマン
生地が白っぽいのが特徴です(C)サイゾーウーマン

続いて、清水屋「冷やして食べる生クリームパン」を実食! 値段は八天堂の「とろけるくりーむパン」と同じ238円ですが、見た目の違いは歴然。こちらは白い生地にクリームが入っています。

また、中身も八天堂の「とろけるくりーむパン」はカスタードが使われていた一方、清水屋「冷やして食べる生クリームパン」は商品名の通り、生クリームが入っているからか、手に持った感覚としても、八天堂のものより軽いような……?

生地が柔らかいので、切るのに苦労しました……(C)サイゾーウーマン

生地がしっとり柔らかいからか、包丁で切りずらく、少し潰れてしまいました。さらに手でちぎってみると、クリームよりも生地がびよーんと伸びます。

モチモチの生地がおいしい!(C)サイゾーウーマン

食べてみたところ、先ほどとはまったく異なるミルク感の強い生クリームになっています。実は私、あまり生クリームが得意ではないのですが、このクリームはさっぱりしているので食べやすかったです。

そして、生地はふわふわでモッチモチ! 白いコッペパンが好きな人は、間違いなく好きな味だと思いますし、全体的に軽い食感のクリームパンでした。

八天堂の「とろけるくりーむパン」vs 清水屋「冷やして食べる生クリームパン」、238円を出して買うなら……

左:清水屋「冷やして食べる生クリームパン」、右:八天堂の「とろけるくりーむパン」(C)サイゾーウーマン

あらためて、八天堂の「とろけるくりーむパン」と清水屋「冷やして食べる生クリームパン」を比較し、評価を表にまとめた結果が以下の通りです。

濃厚なクリームと存在感のあるパンの食感により、食べ応えがあるのは、八天堂の「とろけるくりーむパン」という印象。

ただ、同じ238円を出すなら、白くてモチモチの生地と生クリームを使っていて、スーパーやコンビニのクリームパンとは違う“特別感”が得られる、清水屋の「冷やして食べる生クリームパン」を買いたいと思った次第です。

八天堂「とろけるくりーむパン」のパッケージの裏面 (C)サイゾーウーマン
清水屋「冷やして食べる生クリームパン」のパッケージの裏面

ちなみに、下記の表の通り、カロリーが低いのは、八天堂の「とろけるくりーむパン」でした。少しでもカロリーを低いほうを食べたいという人は、ご参考あれ。

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