アヤックスは2日、インサイダー取引の疑いがもたれたクラブの最高経営責任者(CEO)アレックス・クロース氏を停職処分とし、解任する意向を示した。
エトヴィン・ファン・デル・サール氏の後任として、2023年8月2日に同職への就任予定が発表されたクロース氏は、今年の3月15日に正式着任した。
クロース氏は就任予定発表の1週間前に1万7000株以上のアヤックスの株式を購入していたが、クラブの監査委員会(SB)が外部の法的助言を得て、これがインサイダー取引にあたる可能性が非常に高いと判断したことから、この決定に至ったとのことだ。
監査役会会長のミヒャエル・ファン・プラーク氏は「このようなことがアヤックスで起こったのは、非常に不愉快で驚いている。なぜなら、これはクラブにとっても、クラブを気遣うすべての人にとってもとんでもないことだからだ。アレックス・クロース氏の行動は我々のしていることとは相容れない」と遺憾の意を示す。
イギリス『BBC』やオランダ『AD』によれば、クロース氏は2022年4月から2023年7月まで段階的にクラブ株を購入し、任命の直前、2023年7月26日に約1万7500株を購入したことを認めているが、「その時はまだアヤックスと同意はしておらず、クラブへの信頼から購入した。決して金儲けのではない。自分で株式を購入し、したがって財務上のリスクも負うことで、他の株主や利害関係者に自信を与えられると思ったからだ」と、内部情報を得ての株式購入ではなかったと述べ、決定には異議を唱えているとのことだ。
解任予定については株主の意見を聞くため、臨時株主総会が近いうちに開かれ、その後、監査役会が解任の決定を下すことになるとしている。
アヤックスは今季、低空飛行が続いた序盤から5位まで持ち直していたが、ここにきての大激震となった。