医療の世界も『スマート化』が進んでいます。検査用の検体を搬送する自動走行ロボットが壬生町の大学病院で4月から導入されました。
病院内を移動しているのは、獨協医科大学病院が導入した自動走行型の搬送ロボット「ドッポー1号」です。運んでいるのは、患者から採血した検体です。
こちらの病院ではこれまで、1日当たり600人分、およそ2千本の検体をスタッフが持って運んでいました。
このロボットを導入することで人手不足にも対応でき、「採血室」や「輸血部」と「臨床検査センター」との往復時間がおよそ10分から7分程度に短縮されます。
開発したオムロンによりますと、こうしたロボットはすでに製造業の工場などで使われていますが、医療現場での活用は初めてです。
車いすや杖を使う人などがいる病院という環境に対応するよう、1年半にわたって実証実験を行っていて、人がいてもスムーズに避けて移動することができます。
1日は記念のセレモニーが開かれ、関係者がテープカットでロボットの導入を祝ったほか、麻生好正院長が「ドッポー1号」に辞令を交付しました。
獨協医科大学病院では今後、手術室や集中治療室に夜間、輸血製剤を運ぶ際にもロボットを活用する方針です。