テスラ、第1四半期納入台数が予想未達 競争激化などで4年ぶり減

[2日 ロイター] - 米電気自動車(EV)大手テスラが2日発表した第1・四半期の納入台数は前四半期比20.2%減の約38万6810台で、市場予想を下回った。前年同期比でも8.5%減少した。

ビジブル・アルファがまとめた18人のアナリストの予想は45万4200台だった。

納入台数の減少はコロナ禍で生産停止を余儀なくされた2020年第2・四半期以来初めて。主要市場で新興企業や既存の競合との競争で苦戦を強いられたほか、需要減退に直面した。値下げの効果が薄れつつある様子も示唆している。

納車の内訳は「モデル3」と多目的スポーツ車(SUV)「モデルY」が36万9783台、「モデルS」などの他のモデルが約1万7000台だった。

第1・四半期の生産台数は43万3371台だった。

テスラの第1・四半期の生産台数は販売台数より4万6000台多い。アナリストは、これは需要の軟化を示唆していると指摘している。

ドイツ銀行のアナリスト、エマニュエル・ロズナー氏は車両の在庫積み上がりについて「既存の生産ボトルネック以外にも深刻な需要問題があることを裏付けている」と述べた。

また、イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の人物像や公の場での発言なども、米国内では消費者から敬遠される要因になっているという。

米株式市場午前の取引で、テスラの株価は5.3%下落。約300億ドルの時価総額を失った。株価は年初来約33%下落している。

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