4月5日より順次放送・配信されるTVアニメ『アストロノオト』の先行上映会が4月2日に新宿ピカデリーで開催され、斉藤壮馬、降幡愛、高松信司総監督、春日森春木監督が登壇した。
大家の豪徳寺ミラ（内田真礼）が作る“朝食付き”が魅力の木造アパート「あすトろ荘」。しかし、彼女の料理は壊滅的だった。“耐えきれなくなった”住人の要望もあって、料理人を募集したところ、宮坂拓己（斉藤壮馬）が面接にやって来る。拓己は、そこでミラに一目惚れ。面接に合格し、ミラとの楽しい生活が始まると思ったら、若林富裕（杉田智和）＆蓮（釘宮理恵）親子、地下アイドルの松原照子（降幡）ら住人たちがクセのある連中で……。さらにミラが宇宙人だと発覚する。
そんな本作のユニークな設定について「多分、お馴染みの設定（大家さんと住人の恋物語など）だと思うんで、そういうことです（笑）。『昔ながらのアパートに住民たちがたくさんいて、触れ合うアニメ』をこの令和の時代にやりたいと思って企画しました」と高松総監督。春日森監督からは「脚本もみんなでゼロから作り上げていきました」とスタッフ一丸となって制作した、と付け加えられた。
オーディションで役を射止めたという斉藤。拓己を演じるうえで気を付けたポイントについては、「特別なオンリーワンのものを持っているカッコいいイケメンというよりは、いろんな欲があったり、情けないところがあったり……。でも優しさもあって、すごく素敵な人だなと思っていて。オーディションのときも、決め決めにならないように心がけていました」と語る。
しかし、第1話の脚本を読んで印象が一変。「“なにぃ!?”と思うほど、“こんなに表情が豊かなんだ！”と（笑）。手練れの先輩方は、いろんな足し算・引き算でお芝居のアプローチをされていたんですけど、拓己くんは比較的マシマシ、モリモリの方向で収録させてもらいました。疲れたんですけど、いろんな引き出しを開けてもらえた気がして楽しかったですね」と振り返った。
一方、「第1話は、照子も含めて皆さんキャラ濃く登場するんですけど、意識したのは“真面目に自分っぽい”ところ」と語ったのは降幡。「アラサーのアイドルで夢を追いかけていて、お酒も好きで……と、（収録前に演技プランを）持っていった部分もあるんですけど、監督からいろいろとディレクションをいただきまして。“もっとはっちゃけていいんだ！”と思いながら、精一杯演じさせていただきました」と明かした。
MCが、住人たちの“団体芸”にスポットを当てた際には、「皆さんのアドリブ力がすごすぎて……！」と斉藤。すかさず降幡が「杉田さんとか！」と追随すると、斉藤は「（訴えるように）本当にズルいですよ。杉田さん（笑）！ 宴会のシーンも、さすがにフル尺は使われていないですけど、もっと長くやっていました。それが本当の宴会のように盛り上がっていましたね」と語った。
注目キャラについても斉藤は「杉田さんのお芝居も最高なんですけど、富裕のキャラも尋常じゃない」と言い、「その父あって子（釘宮演じる蓮）で、しっかりしている」と紹介。高松総監督とタッグを組んだ『銀魂』コンビ・杉田＆釘宮が演じるキャラの名前を出した。
本作は美味しそうな料理シーンも見どころのひとつだ。料理はするのかという話題になると、春日森監督は作り置きしていることを明かし、高松総監督は、料理をテーマにしたアニメを作っておきながら、自分はやらないため「すみません」と謝罪して笑いを誘った。
そんな中、「僕、結構しますね。飲みながらごはんを作るのが好きで。ちゃんとしたものというよりは、お酒のおつまみになるものを作ります」と斉藤。「あと休みの日は、煮込み料理を作っています。あえて圧力鍋を使わず、2時間ぐらい（様子を）見ながら飲むっていう（笑）」と明かした。
降幡は「（自分はイメージ的に）してなさそうじゃないですか？ 私は、照子みたいに作ってほしいタイプで、友達の家に行って作ってもらって食べる……みたいな方なんですけど（笑）、いずれちゃんとできたらいいなって思います」と述べた。
最後に、本作の魅力について斉藤は「いろんな“美味しさ”を感じてもらえる作品になっているんじゃないかなと思います。僕も、オンエアで最終的に何がどうなっているのかを確かめるのが、非常に楽しみでございます（笑）。ぜひ皆様、本放送まで今しばらくお待ちいただき、『アストロノオト』を応援していただけますと幸いです！」と笑顔で話した。
続いて、降幡は「素敵な作品、素敵な声優陣、素敵なチームに携わることができて本当に幸せです」と感動しつつ「（料理が）美味しそうなシーンもあれば、ウルッとくるシーンもあって、何度観ても“美味しいアニメ”となっております。ぜひたくさん観ていただけたら嬉しいです。そして、（降幡が歌う）オープニング主題歌『ホホエミノオト』もぜひよろしくお願いします！」と挨拶していた。
（文＝浜瀬将樹）
