「レモン牛乳」を被災地に 能登半島地震で宇都宮の城本さん

炊き出しの会場で被災者らにレモン牛乳を配布する城本さん(右)

 【栃木】能登半島地震の被災者を元気づけようと、宇都宮市在住の元体操インストラクター城本宰敬(しろもとただよし)さん(39)はこのほど、石川県輪島市で、本県名物の「関東・栃木レモン(通称・レモン牛乳)」をボランティアで1900本配布した。

 城本さんは発災約2週間後からボランティアとして被災地を訪れ、支援物資を配ったり、炊き出しをしたりしている。

 活動の中で「栃木県ならではのものも届けたい」と考え、2月上旬にレモン牛乳を製造販売する大平町川連の栃木乳業に連絡。思いに賛同した同社が、城本さんの出発当日に特別価格で提供した。

 城本さんは2月上旬に輪島市内の道の駅で、もつ煮やおでんなどを振る舞った際に400本を配布した。3月27、28の両日には仲間5人と炊き出し会場となっていた同市内の神社を訪れ、焼き芋とともに1500本を配った。

 城本さんは「特に高校生や女性がとても喜んだ。レモン牛乳を求めて来る住民もいたので持って行ってよかった」と笑顔で振り返った。

 同社の横塚一宏(よこつかかずひろ)常務取締役は「支援を継続している城本さんを企業として側面からサポートしたいと思い協力した。被災者には甘い牛乳を飲んで疲れた心と体を癒やしてもらえたらうれしい」と話した。

炊き出しの会場で被災者らにレモン牛乳を配布する城本さん(左)

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