NATO、15兆円支援検討 復権狙う支援消極トランプ氏念頭

北大西洋条約機構(NATO)本部入り口の垂れ幕=2018年、ベルギー・ブリュッセル(ロイター=共同)

 【ブリュッセル共同】フィナンシャル・タイムズ電子版は2日、NATOがウクライナに対し、5年で計1千億ドル(約15兆円)の軍事支援を検討していると報じた。米大統領選で支援に消極的なトランプ前大統領が復権を狙っていることを念頭に置いた措置。3日に開くNATO外相理事会で協議する。

 バイデン米政権の支援予算の議会審議が停滞する中、NATOによる新たな支援が実現すればウクライナに追い風となる。トランプ氏が大統領に返り咲き、ウクライナ防衛支援の関係国会合が機能不全に陥った場合でもNATO主導で長期的に支援を継続できる。

 1千億ドルの支援はNATO事務総長が「政治的変化から守る」として提案した。

NATOのストルテンベルグ事務総長=3月、ブリュッセル(ロイター=共同)

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