救急車で医師に野菜を搬送!?  不適切な消防職員を口頭注意 広島

広島県

 広島県府中町消防本部の40代の職員男性が昨年11月、救急車で患者を病院搬送した帰りに別の病院に立ち寄り、医師宛てに自宅で取れた野菜を届けていたことが2日、分かった。同本部は、私的な使用で不適切な行動だったとして口頭で注意した。

 同本部によると、職員男性は、町消防署の救急隊にいた昨年11月14日、救急車で広島市中区の病院に患者を搬送後、町内の病院に寄り、救急外来の医師宛てに白菜1個を控室に置いて帰った。署への帰着が5分程度遅れたという。他の救急搬送に影響はなかった。

 同乗の隊員が不審に思い発覚。男性職員は4、5年前から非番の日に、実習などで世話になった町内や広島市の病院に野菜を届けていたが、新型コロナウイルス禍で出入りが難しくなり、救急搬送時に届けるようになったと話しているという。

 同本部の橋本臣彦次長は「今後、研修などで再発防止に努める」と話している。

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