鍛錬の場、身近に 日本将棋連盟大津支部が発足 学び続ける環境づくりへ指導者の頑張り

知育ゲームのルールを説明する三宅さん(大津市三井寺町)

 大津市で子どもたちに将棋を教えている三宅英治さん(69)=同市皇子が丘2丁目=が、4月1日に日本将棋連盟大津支部を発足させる。支部ごとの団体戦に参加でき、地域の仲間と継続的に将棋に取り組む場ができるようになるという。

 同市長等2丁目の本要寺に支部を置き、3千円の年会費を払えば年齢を問わず誰でも会員になれる。「子どもに教える」「選手として競う」「将棋の見学」の三つの柱から自分が取り組みたい活動を自由に選んでもらう。

 本要寺では月に1度、子どもと大人が混じって対局する場を設ける。小中学生は、同寺やナカマチ商店街内のカフェ「楽」など市内3会場で月数回、大人の会員から将棋を習う機会があり、非会員の子どもでも参加できる。未就学児は同じ会場で、知育ゲームを通して将棋につながる先読みを学ぶことができる。

 三宅さんによると、これまで大津に支部がなかったため、子どもたちがより強くなるには近隣の草津市や京都市山科区の教室へ通うしかなかった。時間も費用もかかるため、高校や大学進学後に将棋の学びを続けることは難しかったという。

 三宅さんは「まずは年代を問わず将棋を楽しみ、精神的にも成長していける場をつくりたい」と話している。

© 株式会社京都新聞社