県産大豆100%の麺が完成 いにしえ(天童)が開発、高タンパクで腹持ち良く

県産の自然栽培大豆を使った大豆麺を紹介する伊藤誠社長=天童市・いにしえ

 自然栽培農家の支援や食材の販売・商品企画などを手がける「いにしえ」(天童市、伊藤誠社長)は、庄内地域などで生産した自然栽培大豆を使った大豆麺を開発し、販売を始めた。原料は大豆100%で、自然食材や健康に関する意識の高い消費者や、良質なタンパク質を求めるスポーツ選手などを中心に販売拡大を目指す。

 庄内地域を中心にした5軒の自然栽培農家から購入した大豆「里のほほえみ」を使い、岐阜県の製麺会社で製造する。農薬、肥料を使わずに育てた大豆を圧力と水だけで加工しており、かみ応えがあり、腹持ちも良い。小麦を使わないためにグルテンフリーで、高タンパク、低脂質なことも特徴。40グラムの乾麺2個入りで、480円。

 同社は県内外の自然栽培農家と食品加工企業などと連携し、両者をつなぐことで自然栽培の拡大を目指している。農家には機械の貸し出しや技術指導を行い、農産物が「より売れる」ために商品開発のプロデュースも行う。これまでも自然栽培大豆を使ったみそや納豆などは販売しているが、「普段の食事に取り入れやすい主食の形にできたことの意味は大きい」と伊藤社長(45)は話す。

 大豆麺はパスタなどと同様、ソースとあえるなどして調理する。伊藤社長のお薦めは「クリームソース系」。毎週木、金、土曜日に同社で開催するマルシェとECサイトで販売する。問い合わせは同社023(616)7555。

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