技術レベルを上げるより簡単! 大叩きをなくす感情のコントロール法を、ゴルフ好きメンタルカウンセラーに聞いた

ミスをすると機嫌が悪くなり、悪いことばかり考えがち。しかし、そうすることがさらなるミスを生むことに。どんなことがあっても想定内と考え、ミスを忘れて次のショットを楽しんだ方が、負の連鎖は断ち切れる(イラスト/タカセマサヒロ)

コースにはさまざまな罠が仕掛けられているのは皆さんもご存じの通り。それらをしっかり認識するためには“広い視野”が必要です。しかし、プレーをしていると視野が狭くなることがあります。その原因は、感情のバラツキです。広い視野を持っている人でも、感情が揺さぶられると、途端に視野が狭くなります。

この問題を解決するためには、ラウンド中はできるだけ喜怒哀楽を抑えることが大事です。最後の瞬間に喜びを爆発させるのはいいですが、ラウンド中は常に淡々とプレーをしましょう。

また、自分のレベルを把握し、“想定内”を意識することも大事。例えば平均スコアが90の人なら82~98は想定内で、ダボやトリが出ても動揺することなくそれを受け入れる。そうして感情を安定させていれば、視野が狭くなって大叩きすることもなくなります。

そしてもう一つ、「目の前で起こったことの解釈を変える」については、次の3点を意識してください。
1 ボールを打ったらそのショットの良し悪しに関係なく、すぐに忘れて次のショットのことだけを考える
2 “難しい”状況から打つときに不安になる人が多いが、そんなときほど楽しくプレーをする
3 どんな状況でも、「難しい」「やさしい」の分類をせず、「最高のショットを打つ機会が与えられた」と考えてショットに臨む

感情をコントロールするのは難しいと思われるかもしれませんが、技術的なレベルを上げるよりも簡単です。ぜひ感情をコントロールしてベストスコアを達成してください。

解説:児玉光雄
こだま・みつお●追手門学院大学特別顧問。過去25年にわたりツアープロのメンタルカウンセラーを務める。現在、6名のツアープロのメンタル面をバックアップしている。日本スポーツ心理学会会員

※『アルバトロス・ビュー』875号より抜粋

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