日野路に春の使者 道の駅奥大山で巣作り

道の駅奥大山で巣に出入りするツバメ

 山あいの日野路に春の使者-。江府町佐川の「道の駅奥大山」でツバメが飛び交い始めた。同駅はツバメの巣作りの“拠点”。スタッフは「今年も姿が見られてほっとした」と歓迎した。

 ツバメは春、東南アジアから繁殖のため日本に渡ってくる。餌場の減少など環境の変化などから全国的に飛来数が減っている。

 同駅では多い年には約50個の巣が見られ、関係者がふん受けを作るなどして温かく見守っている。2021年、ツバメを見守る団体として日本野鳥の会から感謝状が贈られた。感謝状は現在、同団体を含め鳥取県内6団体に贈られている。

 古海修祐駅長(33)が3月29日に巣作りしている様子に気が付いた。4月1日は6、7羽が出入り口付近をさっそうと飛び交い、以前からあった巣に入る様子が見られた。「チュピ、チュピ」「ツピー、ツピー」とにぎやかなさえずりに利用客も空を仰いだ。

 ツバメは商売繁盛の鳥ともいわれる。古海駅長は天敵カラスの襲来に気をもみながらも、「一層のにぎわいを運んできてほしい」と話した。例年、2回の子育てを行って8月初旬に飛び立つという。

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