訪れる人を出迎えるように桜が咲き誇り、園内を奥に進んで見上げると、山肌が薄桃色に染まっている。多久市の西渓公園では、約400本の桜が満開だ。
小高い丘を登ると、市内の街並みや桜で彩られた園内を一望できる。晴天に恵まれた1日は、われ先にと息を切らせながら駆け上がる子どもたちや、丘の下で弁当を広げてゆっくりと談笑する家族連れでにぎわった。
家族やいとこと花見を楽しむ多久市の大兼久楓さん(14)は「桜が散るのがきれいで、炊き込みごはんのおにぎりがよりおいしく感じた」と笑い、弟の翔太さん(13)は「春休みが終わらなければいいのに」と団らんの時間を満喫していた。(西浦福紗)