腰に背中に…松山英樹は身体に痛みも マスターズ前週大会「内容求めたい」

松山英樹はことしもマスターズ前週にテキサスへ(撮影/桂川洋一)

◇米国男子◇バレロテキサスオープン 事前情報(2日)◇TPCサンアントニオ オークスコース(テキサス州)◇7438yd(パー72)

周囲からの大きな期待が一定期間、続くのも久しぶりだ。PGAツアー公式サイトでの今大会のパワーランキング(優勝者予想)では、過去2勝のコーリー・コナーズ(カナダ)に次ぐ2番目にランクイン。2年ぶりのツアー優勝を遂げた2月「ジェネシス招待」以降、松山英樹の実力は再び高く評価されている。

開幕2日前に久常涼とアウト9ホールを一緒に回った(撮影/桂川洋一)

3月、フロリダ州での2連戦も12位(アーノルド・パーマー招待)、6位(プレーヤーズ選手権)と上位でプレーした。次週のメジャー初戦「マスターズ」(ジョージア州オーガスタナショナルGC)に向けてさらに勢いづきたい…ところで、“アクシデント”。同州内の拠点で過ごした前週末までの2週のオフのあいだに、身体を痛めてしまったという。

「最初の1週間はそこまで無理せず、しっかりトレーニングも練習もできたけれど、先週の火曜日から体が悲鳴を上げてしまって」。オーバーワークに気をつけていたはずが、3日程度、思わぬ完全休養を余儀なくされた。「腰、背中、(左)手首、親指、ひざ…」と、あらゆる箇所に痛みが癒えないままテキサス州入り。「『来週のために』というのはあるので、様子を見て」。マスターズ前最後の実戦機会は、身体のコンディションを整える場にもなる。

2週のオフをとってマスターズへ連戦(撮影/桂川洋一)

満身創痍とはいえ、開幕2日前の表情には余裕も多く見られた。久常涼と9ホールの練習ラウンドを笑顔でこなし、ショットの出来を「だいぶ良い状態だと思う。悪くはなっていない」と確かめられた。中盤にチップインバーディも披露するなどアプローチも良好。ラウンド後の打ち込みは行わず、ショートゲームの練習だけにとどめた。

まだ火曜日だけどガッツポーズ!久常涼にマッチで勝ったのがうれしい(撮影/桂川洋一)

マスターズ出場者には、3月中に試合会場に出向いて事前にコースをチェックするプレーヤーも多い。「(自分は)行かなかったです。行くつもりもなかった」というのが2021年の王者。「知っているし、まあ1週間前に行って、変にコースの状態を見られても…と」。当地での実績が、例年通りの調整法に自信を持たせてくれる。

「状態を確かめる意味で大事な試合」と位置付ける4日間。「内容は絶対に、結果は“半分くらい”求めたい。内容が伴えば、結果はある程度(付いてくる)という感じですけど」。オーガスタの日曜日のために、あらゆる神経を研ぎ澄ませていく。(テキサス州サンアントニオ/桂川洋一)

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