羽田衝突事故の海保機長退院 安全委や警視庁、聴取検討

 羽田空港C滑走路で日航と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、全身やけどの重傷を負って医療機関に入院していた海保の男性機長(40)が3月下旬に退院したことが3日、関係者への取材で分かった。引き続き療養が必要で、運輸安全委員会や警視庁は回復を待って聴取を検討する。

 安全委は1月25日に入院先で機長への聞き取りを実施。警視庁も事故当日に話を聞いていた。事故直後の海保の聞き取りに、機長は「許可を得た上で(C滑走路に)進入した」と説明。国交省が公表した交信記録では、管制官が海保機に進入を許可した形跡はなかった。

 安全委や警視庁は認識の相違について調査中で、当時の状況の確認を進めている。

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