津波警報の沖縄、住民は高台避難 交通混乱、無線鳴り響く

津波警報の発表を受けて離着陸が停止となり、混雑する那覇空港=3日午前11時12分

 津波警報が発令された沖縄県では3日午前、高台への避難を呼びかける防災行政無線が各地で繰り返し鳴り響き、主要交通機関は相次ぎ運休や欠航を余儀なくされた。県内は春休み期間中で多くの観光客が訪れていたこともあり、関係者は一様に対応に追われた。

 那覇空港(那覇市)では離着陸が見合わせになり、空港3階のチェックインロビーは避難した利用客らでごった返した。空港ターミナルビル運営会社の担当者は「各航空会社と連携して、混乱が起きないよう対応に当たっている」と緊迫した様子だった。

 同市の沖縄バスは、運行していた路線バス数十台を津波の到達が予想される高さ3メートル以上の場所に移動。空港リムジンバスも一時運休させた。

 30センチの津波が到達した同県・与那国島では、海が見渡せる中学校に地域住民が避難した。同校教頭は「住民は落ち着いて避難した。波が押し寄せているようには見えない」と話しつつ、不安げな様子ものぞかせた。

 石垣市のレンタカー店の女性店員は「携帯電話のアラームが大きく鳴って驚いた」と話した。

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