女性監督からのラブコールが止まない!“ニューヨークを魅力的に映し出す”天才撮影監督サム・レヴィって何者!?『ブルックリンでオペラを』

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本年度ゴールデングローブ賞にノミネート、豪華ハリウッドスターとスタッフが集結した話題作『ブルックリンでオペラを』が、4月5日(金)より日本公開される。このたび、撮影監督サム・レヴィのエピソードが解禁。さらに、ジェーン・スー、YOU、光石研ら著名人から大絶賛コメントが到着した。

想定外の出会いから、人生がひっくり返る!?

主演は、『プラダを着た悪魔』のアカデミー賞俳優アン・ハサウェイ。脚本に惚れ込み、出演と共に、自らプロデューサーもつとめている。数々の作品を大ヒットへと導いた彼女が20年越しの願いを叶えて組んだ監督は、『50歳の恋愛白書』などを手掛けたロマコメの名匠レベッカ・ミラー。共演は、大旋風を巻き起こした大人気TVシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』でゴールデングローブ賞を受賞したピーター・ディンクレイジと、アカデミー賞受賞俳優のマリサ・トメイ。

本作の重要なモチーフとなる現代オペラなどの音楽を手掛けたのは、グラミー賞を2度受賞した偉才ブライス・デスナー。そしてロック界の重鎮ブルース・スプリングスティーンが書き下ろした主題歌「Addicted to Romance」が、本年度ゴールデングローブ賞歌曲賞にノミネート。アートとカルチャーの最先端の街ニューヨーク・ブルックリンに住む一見幸せそうな夫婦。2人に訪れた突然の出会いがそれぞれの人生にもたらす、“想定外の愛”とは!?時に予想だにしないサプライズをくれる人生。その豊かさと可能性に胸が躍る、ハッピーな超話題作。

撮影監督サム・レヴィが映し出すブルックリンの映像に注目!

タイトルにもある通り、オペラを題材としている本作は、2度のグラミー賞受賞歴を持つブライス・デスナーが手がける劇中のオペラはもちろん、世界的な知名度を誇るシンガーソングライターであるブルース・スプリングスティーンの主題歌「Addicted to Romance」がゴールデングローブ賞歌曲賞にノミネートされるなど、音楽が好評を得ている。しかし本作の魅力は、それに留まらない。本作と同じブルックリンを舞台にした『フランシス・ハ』(2012)や、レベッカ・ミラー監督の前作である『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』(2015)などでキャリアを積んできたサム・レヴィが撮影監督を務め、ポーランドで開催される「エネルガ・カメリマージュ国際映画祭」という、撮影監督と映像芸術を対象とした映画祭にクロージング作品として選出されるなど映像面のクオリティにも抜かりがない。

「エネルガ・カメリマージュ国際映画祭」はまだ日本では認知度が低いものの、映画芸術と撮影監督に特化した世界最大の映画祭であり、過去には『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』がクロージングに選出されたり、クエンティン・タランティーノやアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、が招聘されたりと、映画芸術・撮影技術の発展に貢献し映画界において重要な役割を果たす映画祭だ。

その他にも、サム・レヴィが撮影監督を務めたケリー・ライカート監督『ウェンディ&ルーシー』(2008)がニューヨーク・タイムズ紙で<21世紀のベスト25作品>のひとつに選ばれるなど確かな実績を持つ。さらに、ニューヨークを舞台にした『フランシス・ハ』(2012)、『ミストレス・アメリカ』(2015)ではグレタ・ガーウィグを撮り続け、『レディ・バード』(2017)では監督としてガーウィグと初タッグを組むとアカデミー賞作品賞を含む5部門にノミネートされるほか、ゴールデングローブ賞作品賞を受賞しており、今やハリウッドで最も注目を浴びる監督となったグレタ・ガーウィグとも何度も仕事をし、信頼関係を築きあげていることが見て取れる。

このようにニューヨークを舞台とした作品を数多く手がけ、特に女性監督との実績が目立つ彼だが、本作で描かれるブルックリンの質感から街並みの魅力が存分に表されており、支持を集める理由がよく分かる。リアルなニューヨークの街で撮影された映像にもぜひ注目してほしい。

<コメント>

ジェーン・スー(コラムニスト/ラジオパーソナリティー)
簡単に捨てられないものばかりの大人だって、「変わる」と決めれば人生はどんどん変化していく。分岐点はいつも私たちの目の前にある。あとは、選ぶか選ばないかだけ。

YOU(タレント)
家族の形だって無限に変わって然るべきだ 非常識にも愛が宿れば物語になる
人生は観客のないミュージカルだもの

光石研(俳優)
ピーター・ディンクレイジの眼差しと仕草が、作品にリアリティーもたらし、ブルックリンが『愛』を包み込む!エンドロールの余韻もめちゃくちゃ良かった!

大九明子(映画監督)
先入観を持たないで、ぶつかり稽古のように対峙して、そう来たかとワクワクする、そんな映画の楽しみを存分に味わうことができた作品でした。

森直人(映画評論家)
まるでスクリューボール・コメディの思考実験。呆気に取られるほど突飛なドタバタ劇は、複雑な今の世界像の圧縮を目指したものだろう。
ジョルジュ・ビゼーのオペラ「ハバネラ」(『カルメン』のアリア)から、ブルース・スプリングスティーンの新曲まで。音楽の使用領域がそのままこの映画の奇妙な幅だ。

村山章(映画ライター)
大人は自分の人生をコントロールできない!とばかりに右往左往する連中を絶妙な距離感で愛でる102分。確かにわれわれは昔思ったような大人になれなかったし、そこに若者が冷水を浴びせてくれる希望があるのも(大人の勝手だけど)正直ありがたいよ。

ISO(ライター)
かつて王道ロマコメで名を馳せたアン・ハサウェイがまさかそんなことに!?
培われてきた恋愛映画の作法や紋切型の展開をどこ吹く風と飛び超えていく奇想天外なシン・ロマコメ。愛の多様さは王道なんかじゃ収まらない。

高橋芳朗(音楽ジャーナリスト)
この映画を通してレベッカ・ミラー監督が試みようとしているのは「ロマンスの復権」であると考える。物語の推進力を担うのはマリサ・トメイ演じるカトリーナ。彼女が恋愛依存症をこじらせた曳船の船長であることは実に示唆的だ。

『ブルックリンでオペラを』は4月5日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネリーブル池袋ほか全国公開

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